T-7 (ロケット)

T-7は、中華人民共和国が開発した初の観測ロケットです。1960年9月13日に初めて打ち上げられ、高度58kmまで25kgのペイロードを運ぶことに成功しました。このロケットは、中国の宇宙開発における重要な一歩となり、その後の様々な実験や技術開発に貢献しました。

当初、T-7は単段式の液体推進ロケットとして設計されました。しかし、後に固体燃料ブースターの段が増設され、より強力な推進力を得ることができました。これにより、より高度な実験やペイロードの輸送が可能になりました。

T-7は、その運用期間中に様々な実験に利用されました。特に注目すべきは、生物科学実験です。マウスやイヌなどの動物を搭載し、宇宙環境が生物に与える影響を調査しました。これらの実験は、将来の有人宇宙飛行に向けた重要な基礎データを提供しました。また、返回式衛星の試験にも使用され、回収技術の開発に貢献しました。

T-7は1969年に退役しましたが、中国の宇宙開発の歴史において重要な役割を果たしました。その技術と経験は、後のロケット開発に活かされ、中国の宇宙技術の発展を支える基盤となりました。

T-7の主な特徴

初の観測ロケット: 中国初の観測ロケットとして、宇宙開発の幕開けを告げました。
単段式液体推進ロケット: 基本は単段式ですが、後に固体燃料ブースターが増設されました。
多様な実験: 生物科学実験や返回式衛星の試験など、幅広い用途に利用されました。
退役: 1969年に退役しましたが、その遺産は今も受け継がれています。

参考文献:

* T-7 -Encyclopedia Astronautica

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