TBCルポルタージュ

TBCルポルタージュ「震災の記憶」（ティー・ビー・シー・ルポルタージュ「しんさいのきおく」）は、宮城県を放送対象地域とする東北放送（TBCテレビ）が制作・放送したドキュメンタリータッチの報道番組です。

概要

この番組は、2011年3月11日に発生した東日本大震災からの復興プロセスを主要なテーマとして掲げ、震災発生から約2ヶ月後の2011年5月14日に放送を開始しました。その後、翌年2012年3月7日まで、およそ10か月にわたり、毎月1回のペースで放送が続けられました。番組では、東北放送の報道部記者たちが自ら宮城県内の被災地へと赴き、現地の状況を丹念に取材しました。単に現状を伝えるだけでなく、震災によって浮き彫りになった多様な課題や問題点を深く掘り下げ、その背景や要因について検証を行うことに重点が置かれていました。1時間の放送時間の中で、通常は二つの異なるテーマや視点から震災に関連する事象を取り上げました。また、時には関連分野の専門家をスタジオに招き、取材内容に基づいた詳細な解説や分析を加えることで、視聴者にとってより深い理解が得られるよう努められました。

放送時間

本番組の基本的な放送時間は、毎月1回土曜日の午後4時30分から午後5時30分までの1時間枠（日本標準時JST）でした。ただし、最終回にあたる2012年3月の放送分は、特例として通常とは異なる時間帯に変更され、2012年3月7日（水曜日）の午後7時から午後7時54分に放送されました。このレギュラー放送時間の変更は、当時、同じく東北放送で土曜日の午後5時から再放送されていた番組「サンドのぼんやり〜ぬTV」の放送開始時刻が、本番組の放送時間変更に伴って午後4時に前倒しされるという影響をもたらしました。

キャスター

番組の進行役であるキャスターは、主に東北放送のアナウンサーである石川太郎氏が担当しました。石川氏は当時、同局の夕方ニュース番組「Nスタみやぎ」のキャスターも兼任しており、豊富な報道経験を活かして番組をリードしました。しかし、一部の回では担当が異なり、具体的には2011年8月放送分と、前述の通り時間変更された最終回である2012年3月放送分については、同じく東北放送所属のアナウンサーである藤沢智子氏がキャスターを務めました。

再放送

「TBCルポルタージュ「震災の記憶」」の放送内容は、多くの視聴者に届けられるよう、本放送後に複数回にわたって再放送されました。例えば、初回と2回目の放送分（2011年5月、6月）は、2011年7月18日の午後2時55分から2時間の枠でまとめて再放送されました。また、同年10月には、11日に7月放送分が午後3時50分から、翌12日には8月放送分が午後1時55分からそれぞれ再放送されています。さらに、年末期間にあたる2011年12月26日から29日にかけては、午後1時55分から午後3時55分（12月29日のみ午後2時55分まで）の連日、5月から12月までに放送された一部または全部の内容が再放送されました。これらの再放送は、番組への関心の高さを示すとともに、被災地の現状と復興への道のりを繰り返し伝える重要な機会となりました。

関連事項

本番組は、東北放送の報道制作体制の一環として位置づけられていました。番組終了後も、後続の報道番組である『報道特集』などにおいて、引き続き東日本大震災に関連するテーマが取り上げられることがありました。また、全国のJNN系列局がそれぞれ制作し放送しているドキュメンタリーシリーズ『JNNルポルタージュ』（正式な番組タイトルは『報道の魂』）とも、報道機関としての問題提起や検証という番組の性質を共有していました。番組キャスターの石川太郎氏が兼任していた『Nスタみやぎ』も、地域に根差した報道番組として、震災関連のニュースを日常的に伝えていました。

本項目で記述された情報は、主に東北放送のウェブサイトに掲載されていた「絆みやぎ」関連の情報に基づいています。

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