TBS金曜9時枠の連続ドラマ

TBS金曜9時枠連続ドラマの歴史

TBSの金曜21時枠で放送された連続ドラマは、1961年10月に始まり、2001年9月まで続いた。この間に数多くの名作が誕生し、日本のテレビドラマ史において特別な存在となった。「金9」として親しまれ、視聴者の日常に深く根付いていた。

放送の変遷

このドラマ枠は1961年に、「スポーツニュース」の放送時間変更を機に誕生した。初期の頃は、宇津井健が主演の「ザ・ガードマン」や「シークレット部隊」など、さまざまなジャンルの作品が放送され、多くの人気を集めた。特に1970年代に入ると、山口百恵や三浦友和が主演する「赤いシリーズ」がこの枠の代表作となり、大映テレビ制作のドラマが多く放送されるようになった。

1982年には一旦放送が休止されたものの、1985年10月から再開し、これが第2期にあたる。この期間もまた豊富な作品が生み出され、明石家さんまや長渕剛、田村正和といった著名な俳優が出演したドラマが次々とヒットした。特に「男女7人夏物語」「男女7人秋物語」などは多くの支持を集めた。

主な作品

第1期では、1960年代の「ベン・ケーシー」から始まり、「ザ・ガードマン」や「赤い運命」など、名作ドラマが多数誕生した。一方、第2期では、「親子ジグザグ」「パパはニュースキャスター」など、コメディからシリアスまで多様な作品が登場し、視聴者を楽しませた。

このように多くの魅力的な作品が放送された結果、視聴率が高まり、この時間帯のドラマは人気の的となった。ただ、2000年以降は視聴率が低下し続け、最終的には2001年7月に放送された「ネバーランド」をもって、金曜9時枠の連続ドラマは幕を閉じることとなった。その後、この枠はバラエティ番組へと転換し、時代の流れを反映する形で変化を続けている。

影響と評価

「金9」枠で放送されたドラマは、今なお日本のドラマ文化に影響を与えている。多くの作品が後のドラマ制作の基礎となり、また次世代の俳優がここで成長した。特に、主演者たちの名演技は視聴者の記憶に鮮明に残り、今なお語り草となっている。さらに、この枠でのドラマ制作のスタイルやテンポは、当時を知らない新しい世代の視聴者にも魅力的に映ることが多い。

1990年代には、TBSがプロ野球中継との調整に苦労する場面も見られたが、それでもドラマの質を保ち続けた。現在では再びバラエティ番組が放送されているが、かつての金曜9時枠の連続ドラマがもたらした影響は決して忘れられることはないだろう。多くの視聴者に愛されたこのドラマ枠は、今後も日本のテレビ史の中で重要な位置を占め続けるに違いない。

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