TEENBEAT BOX

TEENBEAT BOX（ティーンビート・ボックス）

『TEENBEAT BOX』は、日本のシンガーソングライター、尾崎豊の作品群を収めたCD-BOXとして、彼の死去から3年となる1995年4月25日にソニー・ミュージックレコーズからリリースされました。

このボックスセットは、尾崎が10代という多感な時期に世に送り出した初期のスタジオアルバム3枚に加え、未CD化音源などを集めたディスクを含む全4枚で構成されています。具体的には、彼のデビュー作である1983年12月1日発表の『十七歳の地図 (SEVENTEEN'S MAP)』、続く1985年3月21日リリースのセカンドアルバム『回帰線 (TROPIC OF GRADUATION)』、そして同年11月28日に発売されたサードアルバム『壊れた扉から (THROUGH THE BROKEN DOOR)』の3作品がDISC IからDISC IIIに収められています。

そして、DISC IVには、ファンにとって待望の音源を多数収録した『RARE TRACKS』が配されました。これら4枚のディスクで、尾崎豊の初期衝動と才能の煌めきを包括的に辿ることができる内容となっています。

本作品は当初、尾崎の三回忌に合わせて完全限定生産盤として市場に投入されました。

さらに時を経て、尾崎の十三回忌にあたる2004年には、2004年10月27日に『TEENBEAT BOX 13th MEMORIAL VERSION』として再リリースされています。このメモリアルバージョンはSACD Hybridという高音質仕様で提供されましたが、収録内容は一部変更されています。オリジナル版のDISC IV『RARE TRACKS』に代わり、特典として1985年1月12日に日本青年館で行われたライブのバックステージ映像を収めたDVD『BACKSTAGE AT NIPPON SEINENKAN ON JANUARY 12TH IN 1985』が付属する形となりました。

商業的な側面では、オリジナル版の『TEENBEAT BOX』はオリコンアルバムチャートにおいて最高位5位を記録しました。チャートには合計6週にわたって登場し、累計12.0万枚を売り上げています。この販売実績は、尾崎豊の全アルバム作品の中でも14番目の高順位にあたります。一方、2004年の『TEENBEAT BOX 13th MEMORIAL VERSION』は、同チャートで最高位93位となり、登場週数は1週、売り上げ枚数は0.2万枚でした。

付属のブックレットには、本作の制作に関わった多数のスタッフのクレジットが掲載されています。プロデュースとイングリッシュ・ワード、さらにはエッセイ執筆を手掛けたのは須藤晃氏です。アート・ディレクション、ブック・デザイン、写真提供、エッセイ執筆は田島照久氏が担当しました。写真提供者としては、田島氏の他にヒロ伊藤氏、マイケル・ハルスバンド氏、そしてS.Nagatoshi氏の名前が挙げられています。ブック・デザインにはあべしょうこ氏 (Thesedays) が関わっており、エッセイは落合昇平氏と藤沢映子氏も執筆しています。エディショナル・プロダクション・マネージメントはThesedaysが、スペシャル・サンクスとしてはアイソトープやマザーエンタープライズといった関係各所がクレジットされています。

『TEENBEAT BOX』は、尾崎豊のアーティストとしての原点を辿る上で重要なアイテムであり、没後もなお多くのファンに求められ続ける彼の音楽的遺産の一端を示しています。

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