TKC

株式会社TKCについて

株式会社TKC（テイケイシイ）は、栃木県宇都宮市に本社を置く企業で、主に会計事務所や地方公共団体に情報サービスを提供しています。1966年に設立され、設立当初は栃木県計算センターという名称で運営されていました。この企業は、会計事務所の職域拡大と地方公共団体の行政効率を向上させることを目的とし、現在では全国的に広がっています。

設立の経緯

公認会計士で税理士の飯塚毅によって設立されたTKCは、創業当初より「自利利他」を社是として掲げ、会計事務所と公共団体への特化した情報サービスを追求しています。1972年には商号を変更し、1986年には現在の「株式会社TKC」に改名しました。同社は1987年に東京証券取引所に上場し、その後も成長を続けています。現在では、東京本社と栃木本社の2本社制を取っており、業務の拠点が宇都宮市に集中しています。

事業内容

TKCの事業は、大きく分けて会計事務所向けサービスと地方公共団体向けサービスから成り立っています。会計事務所事業部では、全国56都市に設置されたSCGサービスセンターや統合情報センターを活用し、財務会計に関わるシステムや情報処理サービスを提供しています。特に、顧客である税理士や公認会計士は、自らの業務効率化のためにTKCシステムを利用しています。2023年12月には、法人税の申告処理をTKCシステムで行った法人の数が63万社を超え、日本の法人申告社数の20%以上を占めるまでになりました。

地方公共団体向けには、「TASKクラウドサービス」を提供し、全国14都市で業務を展開しています。このサービスにより、市区町村の税務業務や住民向けのオンライン申請システムを整備しており、地域自治体の行政を支援しています。特に近年では、政府推進のガバメントクラウドに関わる案件で成果を上げており、実績を積んでいます。

TKC全国会

TKCの顧客である税理士や公認会計士によって1971年に結成されたTKC全国会は、会員同士が自主的に支え合う組織です。この会は、業務の完遂や中小企業の成長支援を掲げ、月次巡回監査と経営助言を通じて財務状態の向上を図っています。また、会員が収集したデータを基にした経営指標である「TKC経営指標（BAST）」は、非常に高い精度で各業種の経営成績を分析し、金融機関からも評価されています。

社会貢献と未来への展望

TKCは社会貢献活動にも力を入れており、地域社会への支援や災害救助活動を通じて見舞金などを贈付してきました。例えば、東日本大震災の際には、被害を受けた団体を調査し、支援を行いました。また、新型コロナウイルス感染症への対応として、善意の寄付も行っています

今後もTKCは、業務のデジタル化やクラウドサービスの拡充を進めつつ、会計業界や公共サービスの向上を目指して、技術革新を通じた成長を図っていく所存です。

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