TOHOシネマズみゆき座

TOHOシネマズみゆき座

TOHOシネマズみゆき座は、東京都千代田区日比谷に所在していた映画館で、TOHOシネマズ株式会社によって運営されていました。この館名は、周囲に存在する東宝会館と東京宝塚ビルが位置するみゆき通りに由来しています。オープンから長い歴史を有し、多くの映画ファンに愛され続けてきました。 現在はTOHOシネマズ日比谷の一部として、その名は姿を消していますが、過去の魅力的な役割は語り継がれています。

歴史の流れ

みゆき座の歴史は1934年にさかのぼります。この年、東京宝塚劇場がオープンし、その後、1955年には日比谷スカラ座が開場されました。1957年には新たに東宝会館の地下にみゆき座がオープンし、映画ファンの心をつかみました。

1962年からは洋画のロードショー上映を開始し、その後も多くのヒット作を世に送り出しました。1971年には日本初のノンリワインド映写機を導入し、技術面でも先進的な取り組みを行っていました。1974年には「エマニエル夫人」が上映され、37万人以上の観客を動員するなどの大ヒットを記録しました。

1997年には東京宝塚ビルの建て替えにより日比谷スカラ座が閉館し、2000年には新たに開設された東京宝塚ビルの地下でスカラ座②が開館しました。この時期、みゆき座は一時的にスカラ座②として、その名を愛された後、2005年4月1日より再びみゆき座として営業を再開しました。

2009年には再び名称が変わり、『TOHOシネマズみゆき座』として新たなスタートを切ります。その後も様々な映画祭が開催され、人気作品が上映されました。

映画館としての役割

初代みゆき座は大映映画の封切館として始まりましたが、1962年以降は洋画特に女性向けの作品を中心にした上映に転向。独自の映画観を展開し、特に東宝洋画系の作品を多く取り扱っていました。また、2000年に開店したスカラ座②も小規模なミニシアター作品を中心に上映していましたが、後に旧みゆき座が閉館してから名称を引き継ぐことになりました。

みゆき座では上映された映画作品が多岐にわたりますが、特に2005年4月以降に公開された「ハービー/機械じかけのキューピッド」、そして2010年には『ハート・ロッカー』がアカデミー賞で多くの部門を受賞するなど、重要な作品も上映されています。

最後の営業とその後

2018年2月2日、TOHOシネマズみゆき座での上映が終了し、その後改装工事が行われました。新しいTOHOシネマズ日比谷が開業するに伴い、51年間の歴史が幕を閉じました。みゆき座の名前は消えたものの、映画館としての功績や思い出は多くの人の記憶に残り続けています。

このように、TOHOシネマズみゆき座は、映画館の枠を超えた文化の発信地として、多くの人々に愛され続けた歴史ある場所でした。映画の多様性を享受できる場所として、映画ファンの心には永遠に残ることでしょう。

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