TONIGHT (LUNA SEAの曲)

LUNA SEA 13thシングル「TONIGHT」：疾走感と短さで魅せる一曲

2000年5月17日、LUNA SEAの13枚目のシングル「TONIGHT」がリリースされました。前作「gravity」から約2ヶ月という短い間隔でのリリースは、その後のアルバム『LUNACY』への期待感を高めるものでした。初回限定盤は、コレクター心をくすぐる特殊ジャケット仕様となっています。

タイトル曲「TONIGHT」：欧州選手権を彩る、短いながらも強烈なインパクト

表題曲「TONIGHT」は、Jが作詞・作曲・編曲を手掛けた楽曲です。UEFA欧州選手権の公式イメージソングに起用され、その疾走感あふれるサウンドは、スポーツイベントの熱気をさらに高めました。特筆すべきは、その演奏時間です。LUNA SEAのシングル曲の中でも最短となる約3分という短さで、聴く者の心に強烈な印象を残します。

ミュージックビデオは、映像作家・丹修一が監督を務めました。Jによる原案に基づき、ティーンエイジャー時代のJを演じる坂本エンリケが出演しています。また、RYUICHIは、この曲のレコーディングにおいて、3～5回歌い続けることで声を嗄らせた状態を作り出し、独特の表現力を生み出しました。J自身は「この曲聴いて何も感じなかったらそれでいいや」とコメントしており、楽曲への強い自信と、リスナーへの自由な解釈への委ねを感じさせます。さらに、JとINORANは、それぞれのソロライブで「TONIGHT」を何度もカバーしており、その人気と彼らの特別な思い入れを伺わせます。

カップリング曲：INORANの才能が光る楽曲

カップリング曲には、INORANが作曲した「be gone」と「be in agony」が収録されています。「be gone」は、「RA-SE-N」以来となる変拍子（5拍子）のナンバー。複雑なリズムと、SUGIZOとINORANによるギターワークが楽曲に独特の深みを与えています。特に後半部分のギターソロは、仮レコーディングの音源を使用しており、曲の最後にはSUGIZOとINORANと思われる声が収録されているという、制作過程の興味深いエピソードも残されています。一方「be in agony」もINORAN作曲による楽曲で、その詳細な情報については資料が不足しています。

多彩なアルバムに収録

「TONIGHT」は『LUNACY』を始め、『PERIOD 〜THE BEST SELECTION〜』『LUNA SEA COMPLETE BEST』『LUNA SEA 3D IN LOS ANGELES』『LUNA SEA COMPLETE BEST -ASIA LIMITED EDITION-』『LUNA SEA 25th Anniversary Ultimate Best -THE ONE-』『NEVER SOLD OUT 2』などに収録され、LUNA SEAの代表曲として、長きに渡り多くのリスナーに愛され続けています。「be gone」は『another side of SINGLES II』に、「be in agony」も『another side of SINGLES II』に収録されています。これらのアルバムを通して、「TONIGHT」とカップリング曲が、LUNA SEAの音楽史において重要な位置を占めていることがわかります。

まとめ

「TONIGHT」は、短い演奏時間ながら、強烈なインパクトと、多くの聴く者の心を掴む魅力を持った楽曲です。欧州選手権イメージソングとしての起用や、メンバーのこだわりが詰まったレコーディング風景、そして数々のベストアルバムへの収録など、このシングルには、LUNA SEAの音楽性と、彼らの音楽への情熱が凝縮されています。

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