TOP 09

TOP09：チェコ共和国の自由保守政党

TOP09（Tradice Odpovědnost Prosperita 09、伝統・責任・繁栄09）は、チェコ共和国の政党です。財政保守主義、親欧州主義、自由保守主義を基盤としており、自由市場経済と欧州連合を支持する立場を明確にしています。党首はマルケータ・ペカロヴァー＝アダモヴァーが務めています。

結党と初期の活動

2009年、キリスト教民主同盟＝チェコスロバキア人民党から離党したミロスラフ・カロウセク氏らによってTOP09は結成されました。離党の背景には、自由市場経済に関する党内での意見の相違がありました。初代党首には、元外務大臣のカレル・シュヴァルツェンベルク氏が就任しました。

2010年の下院選挙では、右派政党として市民民主党に次ぐ第2位となり、16.7%の得票率で議席を獲得しました。選挙後、TOP09は市民民主党、公共と連立内閣を組閣。外務大臣、財務大臣など複数の閣僚ポストにTOP09所属の議員が就任しました。同年、欧州人民党への加盟を表明し、2011年には正式に加盟が認められました。

2010年代のTOP09

2013年の下院選挙では、得票率が低下し、野党に転じました。しかし、2014年の欧州議会議員選挙では、得票率で第2位となり、4議席を獲得しました。この間、他の政党との連携や合流を通して勢力拡大を図る動きも見られました。例えば、2012年には、欧州議会議員がキリスト教民主同盟＝チェコスロバキア人民党からTOP09へ合流しています。

SPOLUと政権交代

2021年の下院選挙では、TOP09は市民民主党、キリスト教民主同盟＝チェコスロバキア人民党と3党連合「SPOLU」を結成して選挙に臨みました。SPOLUは、与党であったANO 2011に1議席差で及ばないものの、野党連合である「海賊と市長」と合わせて過半数を獲得しました。この結果、チェコ共和国では政権交代が実現し、TOP09は再び政権に参画することとなりました。

TOP09の政策

TOP09は、財政健全化、市場経済の活性化、欧州連合との連携強化などを主要政策として掲げています。具体的な政策としては、税制改革、規制緩和、教育・医療制度改革などが挙げられます。また、環境問題への取り組みや、社会福祉の充実にも関心を示しています。

結び

TOP09は、結成以来、チェコ共和国の政治において重要な役割を果たしてきました。今後も、その自由保守的な立場から、チェコ共和国の政治・経済・社会の発展に貢献していくことが期待されます。ただし、選挙結果の変動や政党連合の状況などによって、その影響力は変化し続けています。今後の動向に注目が必要です。

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