TOYAMAキラリ

TOYAMAキラリ：富山市中心部のランドマーク

TOYAMAキラリは、富山県富山市西町に位置する複合施設です。富山市立図書館本館、富山市ガラス美術館、そして富山[[第一銀行]]本店など、複数の主要施設が一つの建物内に集約されています。2015年のオープン以来、市民の交流拠点として、そして富山市活性化の象徴として、大きな役割を果たしています。

歴史と再開発

富山市中心市街地の総曲輪地区は、古くから交通の要衝として栄えてきました。しかし、太平洋戦争の空襲によって大きな被害を受け、戦後復興を経て発展を遂げながらも、老朽化した建物や複雑な土地権利関係といった課題を抱えていました。

特に、中心部にあった老舗百貨店「富山大和」の老朽化と移転計画は、再開発の大きなきっかけとなりました。同時に、老朽化が進んでいた富山[[第一銀行]]本店も移転を検討しており、両者の移転計画は、西町南地区の再開発計画へと繋がっていきました。

再開発計画では、商業施設、公共施設、マンションなどを組み合わせた高層ビルの建設が構想されました。協議を重ねる中で、富山市立図書館本館と富山市ガラス美術館の移転先として、富山大和跡地が決定。富山[[第一銀行]]本店もこの再開発ビルへの移転を決定し、現在のTOYAMAキラリが実現することとなりました。

設計には、[アール・アイ・エー]、隈研吾建築都市設計事務所、三四五建築研究所の3社による共同企業体が選ばれ、隈研吾氏のデザインによる特徴的な建物が完成しました。

建築デザイン

TOYAMAキラリの外観は、立山連峰の山肌をイメージした約1000枚のパネルが特徴的です。アルミ、ガラス、白御影石といった素材の組み合わせと、角度の変化によって、時間や天候によって表情を変えるファサードとなっています。

内部は、図書館とガラス美術館が一体となった空間設計がなされています。特に、2階から6階にかけて続く「スパイラルボイド」と呼ばれる斜めの吹き抜け空間は、建物の象徴的な空間であり、光と空間の流れを巧みに演出しています。

この吹き抜け空間を実現するために、斜め梁や片持ち梁といった高度な構造技術が用いられており、木材をふんだんに使用しながらも、防災面にも配慮された設計となっています。

施設概要

TOYAMAキラリは、地下1階から地上10階建ての建物で、各階には様々な機能が配置されています。

地下1階～1階: 共用スペース、富山[[第一銀行]]本店営業部門、テナント
2階～6階: 富山市ガラス美術館（南側）、富山市立図書館本館（北側）、吹き抜け空間、カフェ、ミュージアムショップ、会議室
7階～8階: 富山[[第一銀行]]本店業務執行部門
9階～10階: 富山[[第一銀行]]ホール

館内にはWi-Fi環境が整備され、快適な利用が可能です。

各施設の特徴

富山市立図書館本館

3階から6階に広がる図書館は、児童図書フロア、一般図書フロア、参考図書フロア、書庫で構成されています。約28万冊の蔵書を収容可能な電動式集密書庫を備え、充実したコレクションを誇ります。また、早朝からの開館や、予約図書受取室、自動貸出・返却機など、利用者の利便性を高めるための設備も充実しています。

富山市ガラス美術館

2階から6階の南側に位置するガラス美術館は、企画展と常設展を開催しています。常設展には、アメリカの現代ガラス美術の巨匠、デイル・チフーリの作品も展示されています。また、富山県にゆかりのあるガラス作家の作品を紹介する「グラス・アート・パサージュ」も無料で鑑賞できます。

アクセス

TOYAMAキラリへのアクセスは、富山地方鉄道富山軌道線、富山地鉄バス、市内周遊バスなど公共交通機関が充実しています。ただし、駐車場は富山[[第一銀行]]の来店者用のみのため、公共交通機関の利用が推奨されています。

まとめ

TOYAMAキラリは、単なる複合施設ではなく、富山市中心市街地の活性化に大きく貢献するランドマーク的存在です。斬新な建築デザイン、充実した施設、利便性の高いアクセスなど、多くの魅力を備えた施設となっています。

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