TOYOTA BIG AIR

TOYOTA BIG AIR: スノーボードの国際競技会の歴史

TOYOTA BIG AIR（トヨタ・ビッグ・エア）は、1997年から2014年にかけて北海道札幌市で行われた、スノーボードにおける国際的な競技会です。この大会は、主にストレートジャンプ（ビッグエア）で技術を競う賞金大会として知られています。毎年ほぼ2月11日周辺に開催されていましたが、冬季オリンピックが行われる年の時期は変更されることもありました。

大会の概要

TOYOTA BIG AIRは、国際スノーボード連盟（ISF）の公認イベントとしての位置付けがあり、初回は真駒内屋外競技場で行われました。特に1997年に開催された第1回では、1972年の札幌オリンピックの聖火を点灯するという歴史的なイベントがありました。しかし、冬のジャンプ大会では強風や降雪といった厳しい天候条件に見舞われることもありました。

2012年からは「フルモデルチェンジ」のもと、札幌ドームでの開催に移行し、天候に左右されない大会を実現しました。このドームでは高さ36メートルのストレートジャンプ台が特設され、約5トンのトラック400台分の雪が運ばれ、ジャンプ台や着地点が整備されました。

大会の形式と流れ

競技は予選および本戦の2日間にわたり行われ、参加選手の中にはライブイベントやフェアウェルパーティに参加できる特別な機会も提供されていました。参加選手は、2本のジャンプを行い、その中で得たポイントを基に順位が決定されます。審査は5人のジャッジによって行われ、エアの飛距離や空中姿勢、着地の姿勢が評価されます。

予選では日本人選手を対象とし、最もポイントを獲得した上位4名が本戦に進出します。これにより、選手たちは自らの能力を試す機会が与えられました。特に、2009年からは札幌ドーム近くの大通公園で「PARK AIR」として予選が行われ、本戦への道がさらに広がっていきました。

歴代の優勝者

大会には多くの名選手が参加し、さまざまな歴代優勝者が登場しました。最初の優勝者は1997年のファビアン・ローラー（スイス）で、その後もミッヒ・アルビン（スイス）、ショーン・ホワイト（アメリカ）など著名な選手が名を連ねました。特に2005年にはイェロ・エッタラ（フィンランド）が大会史上最高得点を記録し、その名声は更に高まりました。

放送とメディアにおける位置づけ

大会は多くのメディアにも取り上げられ、地上波テレビでは北海道テレビ放送がダイジェスト番組を制作し、各年度にさまざまなナビゲーターが出演しました。GACKTや著名なローカルタレントを迎え、ローカルな魅力を生かした演出が行われました。競技の実況やレポートもHTBアナウンサーによって行われ、視聴者に向けた楽しさを提供していました。

備考と最終年

2014年には第18回をもってTOYOTA BIG AIRが終了することが発表され、多くのファンに愛された大会が歴史に終止符を打ちました。優勝者には「KING OF AIR」という称号と共に、トヨタ製の自動車が贈られる特典があり、日本勢も数回表彰台に立つなど、その名声は今なお語り継がれることでしょう。TOYOTA BIG AIRは、スノーボード競技のさらなる普及と発展に寄与し、北海道の冬の文化を象徴する重要なイベントでした。

もう一度検索