TREE (CHAGE and ASKAのアルバム)

アルバム『TREE』の詳細

『TREE』（トゥリー）は、人気デュオCHAGE and ASKAの14枚目のオリジナルアルバムで、1991年10月10日にリリースされました。本作はポニーキャニオンから発売され、その後何度も再発売され、特に1993年12月にはAPO-CD形式で、2009年にはSHM-CDとして再登場しました。

発売の背景とプロセス

このアルバムは、前作『SEE YA』から約1年ぶりの作品です。当初、収録内容は決定していましたが、2曲の追加（「CAT WALK」と「tomorrow」）が行われ、既存の部分も一部手直しされた結果、発売が遅れました。1991年にはシングル「僕はこの瞳で嘘をつく」がリリースされ、これに伴ってアルバムのダイジェスト版がカップリングとして登場しました。初回限定盤には豪華なスリーブケースやブックレットが含まれ、特別感が増していました。

アートワーク

ジャケットのデザインを担当した写真家・西本和民は、自身の「BIG TREE」のイメージを表現したと語っています。この作品を見たASKAは、その美しさに感銘を受けたとされています。

ツアーとパフォーマンス

このアルバムは、1991年9月から始まった全国ツアー『CONCERT TOUR'91～'92 “SAY YES”』の途中にリリースされました。その後、1992年3月から本作を中心にしたツアー『CONCERT TOUR 1992 “BIG TREE”』が開催され、両ツアー共に非常に人気が高く、チケットの入手が困難な状況が続きました。

受賞歴とチャート成績

アルバムは、第6回日本ゴールドディスク大賞でロック・フォーク部門のアルバム賞やグランプリを獲得しています。オリコンの初動売上は99.6万枚で、当時のアルバム初動としては歴代1位の記録を打ち立てました。また、「SAY YES」とともにシングル・アルバムチャートで1位を占め続け、出荷枚数も200万枚を突破。最終的には235.1万枚の売上を記録し、彼らのオリジナルアルバム中最大の成績となりました。

収録曲と楽曲解説

本アルバムには多くの特色ある曲が収められています。シングルカットされた「僕はこの瞳で嘘をつく」は、その後の人気を強固にしました。また「SAY YES」はアルバムバージョンとして収録され、ミックスが新たに施されています。その他の楽曲も個性的で、特に「BIG TREE」はアルバムの象徴的存在となり、木をモチーフにした深い歌詞で多くのリスナーの共感を得ました。

加わったアーティストたち

本作には多くの優れたミュージシャンが参加しており、ドラム、バス、シンセサイザー、ギター、トランペットなど多様な楽器が駆使されています。特にメロディやハーモニーにおいて貢献したバックバンドの演奏は、アルバム全体のクオリティを引き上げています。

映像作品『TREE』

本作に関連するミュージックビデオ集も発売されており、リリース当初はVHS、後にDVDとして再発売されました。収録曲としては「僕はこの瞳で嘘をつく」や「はじまりはいつも雨」などがあり、アルバムの魅力を映像でも楽しむことができます。

結論

『TREE』はCHAGE and ASKAの音楽的な成長が表れたアルバムであり、多くの思い出と感動を与え続けています。曲の魅力だけでなく、その制作背景やリリース時の状況も含めて、今なおファンに愛される作品です。

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