TRUNK (アルバム)

アルバム『TRUNK』の詳細

HYによる『TRUNK』（トランク）は、2004年7月14日に発売されたインディーズ3枚目のオリジナル・アルバムです。この作品は、アルバムタイトルにもある「幹」を象徴するように、メンバーの成長と音楽への情熱が詰まった一枚となっています。

アルバム概要

アルバムの中からは「てがみ」と「そこにあるべきではないもの」という二曲にミュージックビデオが制作され、その中で「そこにあるべきではないもの」は、HYが関わる『“そこにあるべきではない三線”プロジェクト』のテーマソングとしても使用されています。この曲は、環境問題について歌った内容で、特に島に溢れるゴミの問題に焦点を当てています。

チャート成績

『TRUNK』は、前作『Street Story』と同様にオリコンアルバムチャートで1位を獲得しました。これにより、HYはインディーズアーティストとして歴史的な成果を収め、2作連続で同チャートのトップに立った初めてのアーティストとなりました。

リリース形態

2006年3月16日には、「Spring Version」と呼ばれる異なる外装のリリースが行われましたが、内容自体は以前のものと同じです。このリリースは、アルバムへの興味をさらに引くためのものでした。

エピソード

『TRUNK』の制作は非常にタイトなスケジュールで進められました。前作のリリース後、メンバーが全国ツアーを終えた直後に新曲のストックがない状態から、わずか1か月でのレコーディングが行われることが決まりました。そのため、制作過程では精神的な余裕がなく、メンバー同士の関係もあまり良好ではありませんでした。

名嘉は「おそらくあのアルバムが一番厳しかった。もしあの時解散の道を選んでいたら、HYは存在していなかったかもしれない」と当時を振り返り、仲宗根も「厳しく、メンバー同士の仲が悪かった時期だった」と語っています。しかし、名嘉は「それでも次の作品を作りたいという気持ちが芽生えたから、解散せずに続けられた」と振り返っています。

収録曲の紹介

アルバムには多彩な楽曲が収められており、その中でも以下の曲が特に注目されています。

• - てがみ
• - ささくれ
• - そこにあるべきではないもの
• - 僕がキミを
• - 弱虫
• - 涙
• - DADA
• - Hey Bo
• - すてきなキッカケ
• - 初雪
• - Song for…

特に「Song for･･･」は、当時20歳の仲宗根が出会った15歳の男子生徒をテーマにした楽曲です。この曲は、彼が教育実習生として関わる中学校での経験からインスパイアを受けています。交際に至らなかったものの、その後も特別な思いを抱いていた二人が、年月が経った後に再会し、実際に結婚に至ったという背景がある感動的なエピソードを持っています。

このように、『TRUNK』には、音楽的な魅力だけでなく、作詞に込められたストーリーやメンバーの人間関係の変化が深く反映されたアルバムであり、HYの成長を感じ取ることができる作品です。

もう一度検索