TRUTH 21c

T-SQUAREの17枚目のシングルとして、2001年5月9日にヴィレッジ・レコードから発売された「TRUTH 21c」は、単なるシングルリリース以上の意味を持つ作品です。このシングルは、スクェアのサイドプロジェクトであるT-SQUARE plus名義で発表された点が特徴で、バンドの新たな側面を垣間見ることができます。

収録曲は、「TRUTH 21c」とカップリング曲「THE FACE」、そして「A FARTHER PLACE」の3曲です。

TRUTH 21c: 安藤まさひろ作曲によるこの楽曲は、T-SQUAREの代表曲であり、彼らの名を世に知らしめた「TRUTH」（オリジナル版は同名アルバムに収録）のハードロックアレンジバージョンです。オリジナル版の持つメロディアスな美しさはそのままに、よりヘヴィでアグレッシブなサウンドに生まれ変わっており、新たな魅力が引き出されています。また、オリジナル版と同様に、『F1グランプリ』のオープニングテーマとして採用され、その疾走感あふれるサウンドがレースを盛り上げました。
THE FACE: こちらも安藤まさひろ作曲で、「FACES」（オリジナル版は『IMPRESSIVE』に収録）のハードロックアレンジバージョンです。「TRUTH 21c」と同様に、原曲の良さを活かしつつ、よりパワフルなサウンドに仕上がっています。
A FARTHER PLACE: アルバム『BRASIL』に収録されている楽曲です。

「TRUTH 21c」と「THE FACE」は、T-SQUARE plus名義でのアルバム『TRUTH 21century』にも収録されており、このアルバムは、T-SQUAREのオリジナル楽曲をハードロックアレンジで再構築するというコンセプトで制作されました。シングルとアルバムを通して、T-SQUAREの音楽性の幅広さと、常に新しいサウンドを追求する姿勢が示されています。

このシングルとアルバムのリリースは、T-SQUAREが単なるフュージョンバンドにとどまらず、様々なジャンルの音楽を取り入れ、常に進化し続けるバンドであることを改めて印象付けました。彼らの音楽は、多くの人々に影響を与え、日本の音楽シーンに大きな足跡を残しています。

参考文献
『T-SQUARE 25TH ANNIVERSARY 1976-2001』、リットーミュージック、2001年12月25日第1版発行、ISBN 4-8456-0732-8。

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