TRUTH〜A Great Detective of Love〜

TRUTH〜A Great Detective of Love〜：名探偵コナンのオープニングテーマを飾ったTWO-MIXの傑作シングル

1998年11月26日、ワーナーミュージック・ジャパンよりTWO-MIXの13枚目のシングル「TRUTH〜A Great Detective of Love〜」がリリースされました。このシングルは、キングレコードからワーナーミュージック・ジャパンへの移籍後、初めて発表された作品であり、数々のエピソードが詰まった、TWO-MIXの代表曲の一つと言えるでしょう。

アニメ『名探偵コナン』との強力タッグ

この曲は、よみうりテレビ・日本テレビ系全国ネットアニメ『名探偵コナン』のオープニングテーマとして起用されました。1998年11月16日放送の第124話「謎の狙撃者殺人事件（前編）」から、1999年4月26日放送の第142話「結婚前夜の密室事件（後編）」までの19話に渡り、オープニングを飾りました。

オープニングテロップでは『TRUTH』とシンプルに表記され、その疾走感あふれるサウンドとTWO-MIXの力強い歌声は、コナンのスリリングな世界観と見事にマッチ。人気アニメの主題歌として、多くの人々の心に深く刻み込まれることとなりました。特に、1999年4月12日放送の第140話「SOS! 歩美からのメッセージ」から4月26日放送分まで、コナンのオープニングと、その前に放送されていた『金田一少年の事件簿』のオープニング曲が、両方ともTWO-MIX関連の楽曲になるという、異例の事態も発生しました。これは、当時の音楽業界において非常に珍しい出来事であり、TWO-MIXの高い人気と影響力の大きさを示すエピソードと言えるでしょう。

複雑な制作背景と発売形態

「TRUTH〜A Great Detective of Love〜」の制作には、複雑な事情が絡んでいました。当時、ビーイングが『名探偵コナン』のスポンサーでありながら、ワーナー所属のTWO-MIXが主題歌を担当することには問題があったのです。そこで、スポンサー枠を一時的に『金田一少年の事件簿』と交換するという、困難な交渉が行われたという逸話が残されています。この特殊な経緯から、後に発売されたZAIN RECORDSの『主題歌ベストアルバム』には収録されませんでした。

シングルは、「砂漠」「海」の2種類の初回限定盤と、通常盤「森」の計3種類のジャケットで同時発売されました。いずれのジャケットにも、青山剛昌先生描き下ろしのイラストが使用されていますが、このイラストは、事務所側の独断で企画が変更された結果であり、メンバーの意向とは異なるものだったという経緯があります。さらに、工場での印刷ミスにより、イラストが左右反転した状態で発売されてしまうというハプニングも発生。メーカー側は発売後もこのミスに気づかず、メンバーの永野椎菜さんが後にこのミスを発見したとのことです。

充実の特典とチャート成績

3種類のジャケットのうち、どれか2種類を購入すると、特典として「TRUTH・江戸川コナンヴァージョン」が収録された8cmCDがプレゼントされるキャンペーンも実施されました。この特典CDには、TWO-MIXの二人が巻き込まれた「人気アーティスト誘拐事件」の後日談的な内容の楽曲が収録され、ファンにはたまらないプレゼントとなりました。なお、このコナンバージョンは、別の形ではありますが、TWO-MIXのアルバム『RHYTHM FORMULA』のDisc2にもシークレットトラックとして収録されています。

高山みなみさんが演じるコナンの声もCMで活用されるなど、話題性を集めたこのシングルは、オリコンチャートで3位という好成績を収めました。

まとめ

「TRUTH〜A Great Detective of Love〜」は、数々のエピソードと、複雑な制作背景を持つ、TWO-MIXにとって非常に重要なシングルと言えるでしょう。人気アニメ『名探偵コナン』とのコラボレーション、そしてその裏側にある困難な交渉、そして印刷ミスにまつわるエピソードなど、楽曲の持つ魅力とはまた違った側面から、このシングルは長く語り継がれることとなるでしょう。

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