TYCOON

UVERworld 9thアルバム『TYCOON』

『TYCOON』は、UVERworldが2017年8月2日にリリースした9枚目のオリジナルアルバムです。前作『0̸ CHOIR』から約3年1ヶ月ぶりとなる本作は、収録時間78分59秒と、彼らのオリジナルアルバムの中で最長を記録しました。

背景とリリース

当初、20曲もの新曲を収録予定でしたが、収録時間が90分を超える事態に。厳選を重ね、シングルのカップリングに収録したり、楽曲の一部をカットするなどして、最終的に78分59秒に収められました。アルバムのために制作された楽曲は50曲以上にものぼります。

発売当日には、iTunesランキングで1位を獲得。オリコンデイリーランキングでも2日目から1位となりました。初動売上は82,153枚で、オリコン週間チャートでは初登場2位、2週目に5位、3週目には7位と、アルバム部門で初の3週連続トップ10入りを果たし、売り上げも前作を上回る記録となりました。

アルバムタイトルの「TYCOON」は、大物、巨頭、将軍といった意味を持ちます。TAKUYA∞は、これまでのアルバムを大幅に超える作品になったと自負しており、長い制作期間を経て、妥協せずに自分たちが満足できる作品を作れたことから、自信を持ってこのタイトルを付けたと語っています。また、「TYCOON」という言葉は以前からメモしており、温めていた言葉だったそうです。

2015年1月頃からアルバム制作を開始しましたが、作品へのこだわりから制作は長期化。その間に5枚のシングルをリリースしています。全18曲中、リリース済み楽曲が9曲と、オリジナルアルバムとしては最多の収録数となりました。シングル曲は「I LOVE THE WORLD」を除き、全てアルバムバージョンとして収録されています。「LONE WOLF」「終焉」「ほんの少し」は、2016年のアリーナツアーですでに披露されていました。

初回生産限定盤には、2017年2月の男祭り（さいたまスーパーアリーナ）と、2015年12月のPREMIUM LIVE on Xmas（日本武道館）からのライブ音源11曲が収録。スリーブケースとフォトブックも付属しています。ブックレットの写真はTAKUYA∞自身が撮影したものです。また、本作の初回生産限定盤にはDVDは付属せず、ライブ音源のみとなっています。DVDが付属しないのは、1stアルバム『Timeless』以来のことです。

楽曲について

アルバムには、インストゥルメンタルの「TYCOON」から、アニメや映画のテーマソング、ライブですでに披露されていた楽曲など、バラエティ豊かな楽曲が収録されています。TAKUYA∞の作詞ノートや携帯電話にメモされていた言葉から生まれた楽曲も多く、彼の内面やUVERworldの音楽に対する姿勢が色濃く反映されています。

例えば、「Q.E.D.」は、UVERworldのライブに憧れる人たちが、かつては自分たちと同じ場所にいたことを歌った楽曲で、現代の音楽シーンに対するTAKUYA∞の想いが込められています。「シリウス」は、彼にとって鬼門だった12月を忘れぬよう、冬の空で一番光る星の名前を付けた曲です。「SHOUT LOVE」は、愛する人への想いをファルセットのみで歌い上げた楽曲で、新たな試みとなっています。

TYCOON TOUR

本作を引っ提げたアリーナツアー『UVERworld TYCOON TOUR』も開催され、アルバムの世界観をライブで体感できる貴重な機会となりました。

『TYCOON』は、UVERworldの音楽性の幅広さと深さを堪能できる、聴きごたえのあるアルバムです。彼らの進化し続ける音楽をぜひ体感してください。

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