The Guardian Project (ソフトウェア)

The Guardian Projectは、オープンソースのセキュリティソフトウェアとOS拡張機能の開発を目的とした、多岐にわたる専門家から構成されるグループです。ソフトウェア開発者、デザイナー、弁護士、活動家、教育者などが参加し、第三者による介入や検閲からの保護、より自由なコミュニケーションを可能にするためのツール開発に取り組んでいます。

特に、携帯機器や通信回線を通じた監視や介入のリスクが高い状況に置かれているユーザーを対象としており、これらのユーザーが安心して情報にアクセスし、コミュニケーションを取れる環境を提供することを目指しています。

資金調達

The Guardian Projectは、Google、カリフォルニア大学バークレー校、マッカーサー基金など、多くの組織から資金提供を受けています。また、Torプロジェクトとの協力を通じて、米国国務省やオランダ外務省からも間接的な資金援助を受けています。

主なプロジェクト

The Guardian Projectは、以下のようなプロジェクトを運営しています。

開発中のプロジェクト

Orbot: Android向けのTorクライアントで、オニオンルーティングを利用してアクセス制限や検閲を回避し、安全なネットワーク環境を実現します。
ChatSecure: メッセージの暗号化を可能にするチャットアプリで、以前はGibberbotとして知られていました。Jabber XMPPプロトコルを利用し、安全なチャット体験を提供します。
ObscuraCam: 動画による発言を保護するためのアプリです。匿名化のために、動画のぼかし処理や暗号化、ピクセル情報の削除などの機能を提供し、人権団体との連携によって開発されています。
Ostel: E2E（エンドツーエンド）暗号化されたVoIP通話アプリです。OSTNプロジェクトの試験的な実装であり、自由でオープンなプロトコル、規格、ソフトウェアの使用を推進し、PCで可能な暗号化を携帯電話での音声通話に導入しようとしています。

開発終了したプロジェクト

Orfox: Tor Browserのモバイル版として開発されました。Fennec（Android版Firefoxのコードネーム）とTor Browserのコードを基盤とし、Tor Browser開発チームによるセキュリティ強化パッチが適用されています。F-Droidプロジェクトも開発に協力しています。WebRTCやChromecast機能は削除されており、カメラ、マイク、連絡先、位置情報、NFCへのアクセス権限も制限されています。後継として、Android版Tor Browserが公開されています。
Orweb: Torプロキシを利用してプライバシー保護を強化したブラウザでした。トラッキング解析、Cookie、Flashをブロックすることでセキュリティを向上させていました。

アプリの配布

The Guardian Projectは、Google Play、Amazon Appstore、Aptoideなどのアプリストアでアプリを配布するだけでなく、F-Droid対応のリポジトリ提供や、ウェブサイトからの署名済みファイルの直接配布も行っています。

参考文献

Guardian Project 公式ウェブサイト

関連項目

表現の自由
プライバシー
Tor
* F-Droid



このプロジェクトは、デジタルセキュリティとプライバシーの保護を求める人々にとって不可欠な存在であり、技術の進歩とともに新たな脅威に対応するためのツールを提供し続けています。

もう一度検索