Three Country Hearts

『Three Country Hearts』

『スリー・カントリー・ハーツ』は、日本のカントリーミュージックシーンにおいて重要な足跡を残した3人のアーティスト、関口良信、寺本圭一、そして斉藤任弘が名を連ねた共同名義のアルバムです。

参加アーティストとバックバンド

このアルバムの特筆すべき点は、参加アーティストがそれぞれ当時活動していたバンドのメンバーがバックを務めていることです。関口良信は、原田実率いる原田実とワゴン・エースのメンバーとして活躍しており、彼の歌唱トラックではワゴン・エースのメンバーが演奏を担当しました。一方、寺本圭一と斉藤任弘は、寺本圭一とカントリー・ジェントルメンの主要メンバーであり、彼らの歌唱トラックではカントリー・ジェントルメンのメンバーがバックを務めています。これは、当時の日本のカントリーミュージック界を牽引していた主要なバンド同士が連携した貴重なレコーディングセッションであったことを示しています。

また、この録音には外部からのサポートメンバーも参加しています。ピアノを担当した新井利昌氏と、ベースを担当した植田嘉靖氏は、当時著名なジャズ・オーケストラであるスイング・ウエストから加わり、アルバム全体のサウンドに豊かな彩りを加えています。

収録曲

アルバムは、Side 1とSide 2にそれぞれ7曲ずつ、合計14曲が収録されています。古典的なカントリーソングから、当時の人気曲まで、幅広い選曲が魅力です。以下にその収録曲リストを示します。

Side 1

1. 冷たい心 - Cold Cold Heart
2. 古いラブレター - Those Old Love Letters
3. 君を夢みて - I'm Day Dreaming Tonight
4. ポーニーのバラ - Rose of Ol' Pawnee
5. 暗い気持 - Feeling Low
6. 街の灯 - City Lights
7. 泣かずにいられない - I Couldn't Keep from Crying

Side 2

1. 僕の太陽は何処へ - Where Did the Sunshine Go
2. 運命の径を行く - I Walk the Line
3. ミスター・ディアドロップ - Mr. Teardrops
4. 悲しみへの招き - Invitation to the Blues
5. 丘の上の家 - Mansion on the Hill
6. 心に部屋を - Make Room in Your Heart
7. ローレライ - Lourelei

パーソネル

アルバムに参加したミュージシャンは以下の通りです。

関口良信（歌、ギター）
藤本精一（フィドル）
原田実（スティール・ギター）
瀬谷福太郎（エレクトリック・ギター）
寺本圭一（歌、ギター）
斉藤任弘（歌、ギター）
鈴木恒雄（フィドル）
山田幸保（スティール・ギター）
金成貞則（エレクトリック・ギター）
新井利昌（ピアノ）
* 植田嘉靖（ベース）

『Three Country Hearts』は、日本のカントリーミュージックが隆盛を極めていた時代の熱気を伝える貴重な記録であり、参加アーティストたちの個性豊かな歌唱と、それぞれのバンドが織りなす円熟した演奏を楽しむことができる作品です。異なるバンドのメンバーが一つの作品に集結したこのアルバムは、当時のシーンにおけるアーティスト間の交流や、日本のカントリーミュージックの多様性を示すドキュメントとしても価値があります。

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