Three.js

three.jsは、ウェブブラウザ上で3次元コンピュータグラフィックスをリアルタイムにレンダリングするための、クロスブラウザ対応の軽量なJavaScriptライブラリです。このライブラリは、HTML5の`canvas`要素、Scalable Vector Graphics（SVG）、そして特にWebGLと組み合わせて利用することで、ウェブページ上に高度な3D表現を実現します。three.jsのソースコードは、オープンソースとしてGitHubでホストされており、世界中の開発者によって活発に開発が進められています。

WebGLの登場により、かつては商用ブラウザの拡張機能に依存していたGPUアクセラレーションによる動的表現の描画が、HTMLファイルに埋め込まれたJavaScriptを通じて可能になりました。three.jsは、このWebGLのAPIを直接扱うよりも、よりシンプルで使いやすいインターフェースを提供するラッパーとして機能します。開発者は、複雑なWebGLのコードを直接書くことなく、three.jsのAPIを通じて、3Dシーンの構築や操作を効率的に行うことができます。

three.jsは、単一のJavaScriptファイルとして提供され、HTMLファイル内でローカルまたはリモートのコピーへのリンクを記述することで利用を開始できます。これにより、プロジェクトへの導入が非常に容易です。

以下は、three.jsを使用した基本的なコード例です。この例では、`document.body`要素内に、カメラ、XY軸で回転する立方体、そしてWebGLによる描画表示領域が追加されます。このコードをベースに、さまざまな3Dオブジェクトやアニメーションを自由に作成し、ウェブページに組み込むことができます。

javascript
// シーン、カメラ、レンダラーの作成
const scene = new THREE.Scene();
const camera = new THREE.PerspectiveCamera( 75, window.innerWidth / window.innerHeight, 0.1, 1000 );
const renderer = new THREE.WebGLRenderer();
renderer.setSize( window.innerWidth, window.innerHeight );
document.body.appendChild( renderer.domElement );

// 立方体の作成
const geometry = new THREE.BoxGeometry( 1, 1, 1 );
const material = new THREE.MeshBasicMaterial( { color: 0x00ff00 } );
const cube = new THREE.Mesh( geometry, material );
scene.add( cube );

camera.position.z = 5;

// アニメーションループ
function animate() {
requestAnimationFrame( animate );
cube.rotation.x += 0.01;
cube.rotation.y += 0.01;
renderer.render( scene, camera );
}
animate();


このコードは、three.jsの基本的な使い方を示しており、3Dオブジェクトの作成、シーンへの追加、アニメーション、そしてレンダリングの基本的な流れを理解するのに役立ちます。three.jsは、この基本的なフレームワークを基に、複雑な3Dシーンや高度なアニメーションを実装するための強力なツールを提供します。

three.jsは、WebGLの複雑さを抽象化し、開発者がより直感的かつ効率的に3Dグラフィックスをウェブ上で扱うことを可能にします。これにより、ゲーム、データ可視化、インタラクティブなコンテンツなど、幅広い分野での利用が促進されています。活発なコミュニティと豊富なドキュメントにより、初心者でも比較的容易に学習を始めることができ、高度な開発にも対応可能です。

外部リンク

公式ウェブサイト
three.js - GitHub
* Three.js (@threejs) - X（旧Twitter）

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