Tokyo incidents vol.1

東京事変の記念すべき最初のミュージックビデオ集『tokyo incidents vol.1』

2004年12月8日、東京事変の鮮烈なデビューから間もない時期に、彼らの魅力を凝縮したミュージックビデオ集『tokyo incidents vol.1』（トウキョウ・インシデンツ ボリューム・ワン）がリリースされました。東芝EMI/Virgin Musicより発売された本作は、バンドの初期衝動と、独特の世界観を堪能できる貴重な作品となっています。

4ヶ月連続リリースのフィナーレを飾る作品

このビデオ集は、デビューシングル「群青日和」、2枚目のシングル「遭難」、そして1stアルバム『教育』と続く、4ヶ月連続リリースの最後を飾る作品として発表されました。シングル曲に加え、カップリング曲やアルバムからの選りすぐりの楽曲、さらに本作のために新たに制作されたミュージックビデオなど、全6曲が収録されています。これらに加えて、貴重なメイキング映像やCMといった特典映像も収録されており、ファンにとって見逃せない内容となっています。

多様な表現と演出

収録されているミュージックビデオは、単なる楽曲の映像化にとどまらず、東京事変らしい独創的な演出が光ります。例えば、「群青日和」では、視聴者の選択によってエンディングが変化するマルチエンディング方式が採用されています。また、「遭難」では、メンバーが2番サビを口パクで歌うというユニークなバージョンが収録されており、楽曲の新たな側面を発見できる工夫が凝らされています。「ダイナマイト」では、日本語字幕付きバージョンが用意され、より深く楽曲の世界観を理解できるようになっています。「その淑女ふしだらにつき」と「遭難」「ダイナマイト」はそれぞれ2曲ずつ繋げて収録されているなど、細部までこだわり抜かれた構成となっています。

貴重なカバー曲とデビュー前映像

さらに、本作には美空ひばりの名曲「車屋さん」のカバーも収録されています。この音源は、2013年2月27日に完全生産限定で発売されたCD-BOX『Hard Disk』に収録された「Recovery Disc」にも収録されましたが、『tokyo incidents vol.1』ではミュージックビデオとして収録されている点が大きな特徴です。また、メジャーデビュー前の貴重なメイキング映像「サービス」も収録されており、バンドの初期の姿を垣間見ることができる貴重な資料となっています。

「vol.1」だけ？

タイトルに「vol.1」とありますが、その後「vol.2」はリリースされていません。東京事変の後のミュージックビデオ集は、それぞれ異なるタイトルでリリースされています。この『tokyo incidents vol.1』は、東京事変の初期の輝きを凝縮した、まさに唯一無二の作品として、高い価値を誇ります。初回限定盤にはピクチャーレーベル仕様が施され、コレクター心をくすぐる仕様となっています。

まとめ

『tokyo incidents vol.1』は、単なるミュージックビデオ集ではなく、東京事変の初期作品群を網羅した、貴重な作品集と言えるでしょう。楽曲の多様なバージョン、貴重な特典映像、そして独特の世界観は、多くのファンを魅了し続けています。東京事変のファンはもちろんのこと、日本の音楽史においても重要な作品として、末永く愛されることでしょう。

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