Transit Time

山崎まさよし『Transit Time』

『Transit Time』（トランジット・タイム）は、日本のシンガーソングライター、山崎まさよしが2002年5月29日にポリドールからリリースした2枚目のライブアルバムです。この作品は、2001年夏から2002年初頭にかけて、全国75会場・合計89公演という大規模で行われたコンサートツアー「Transit Time」より、厳選されたライブ音源を収録した2枚組アルバムとして制作されました。

本作は、同時期にリリースされたライブシングル『心拍数』（多様な地域限定盤を含む複数形態で発売）とも関連が深い作品です。特に注目すべき点は、リリース直前のオリジナルアルバム『Transition』からの楽曲が多く収められていることです。同作に収録された12曲のうち、実に10曲が本作のセットリストに含まれており、当時の山崎まさよしの音楽活動において、『Transition』の楽曲がライブの中心となっていたことを示しています。

このライブアルバムのサウンドを支えたのは、山崎まさよし自身と以下のバンドメンバーです。山崎まさよしはボーカル、ギター、ハーモニカ、パーカッションと複数の楽器を担当し、多様なサウンドを生み出しています。

山崎まさよし: Vocals, Guitars, Harmonica & Percussions
中村キタロー: Bass, Keyboards & Percussions
江川ゲンタ: Drums, Turntable & Percussions
森俊之: Keyboards (担当曲: Plastic Soul)
沼澤尚: Drums (担当曲: Plastic Soul)

収録曲

全曲の作詞・作曲は山崎将義（山崎まさよし）によるものです。全23曲が2枚のディスクに収録されています。

Disc 1

1. パンを焼く
2. Sleeping Butterfly
3. サーカス
4. 水のない水槽
5. 心拍数
6. Super Suspicion
7. ふたりでPARISに行こう
8. 夏のモノローグ
9. 区役所
10. 晴れた日と月曜日は
11. 僕はここにいる
12. コイン

Disc 2

1. タイム
2. 琥珀色の向い風
3. ベンジャミン
4. Passage
5. ヌイチャイナ シンドローム
6. 長男
7. ガムシャラ バタフライ
8. 月明かりに照らされて
9. アイデンティティー クライシス ～思春期の終わり～
10. Plastic Soul
11. 明日の風

関連作品

本作に収録された楽曲は、山崎まさよしの過去のオリジナルアルバムやベストアルバムに初収録されたものが多いです。以下に、収録曲に関連する主なアルバムを示します。

『アレルギーの特効薬』
『ステレオ』
『HOME』
『ステレオ2』
『ドミノ』
『SHEEP』
『transition』
『BLUE PERIOD』
『OUT OF THE BLUE』

ライブツアー「Transit Time」は、2001年8月14日の松戸森のホール21公演から始まり、2002年2月3日の北海道厚生年金会館公演まで、約半年にわたって日本全国を巡りました。このアルバムは、その長期にわたる音楽の旅路で生まれた熱演の記録であり、当時の山崎まさよしのライブパフォーマンスを知る貴重な資料となっています。

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