Trf 〜THIS IS THE TRUTH〜

アルバム「trf 〜THIS IS THE TRUTH〜」の概要

trfのデビューアルバム『THIS IS THE TRUTH』は、1993年2月25日にavex traxからリリースされました。このアルバムは、彼らの新たな音楽的なスタートを象徴する作品であり、同時に発表されたシングル「GOING 2 DANCE/OPEN YOUR MIND|GOING 2 DANCE_OPEN YOUR MIND」を含む両A面楽曲も収められています。一部の楽曲は、アルバムにしか収録されていない特別なバージョンがあるのも特徴的です。

音楽性とテーマ

『THIS IS THE TRUTH』は、踊れるエネルギーと心に残るメロディーを融合させることを目指したアルバムです。作曲者である小室哲哉氏は、テクノの音楽性を「世紀末の高ぶりにマッチする音」と形容し、リスナーがどこでも楽しめる音楽を提供することを志向しました。歌詞は主に英語で構築され、日本の音楽シーンにおいてはあまり見られない表現も多く取り入れられています。

制作過程

リリースまでの制作は非常にスピーディに進行しました。レコーディングはロンドンで20日間、トラックダウンに2週間がかかりました。小室氏は「やりたいことが明確だったから、スムーズに進んだ」と回想しており、当初エイベックスは洋楽を主に扱っていたことも影響して、独自に格好良い音楽を作り上げる意欲を持っていました。特に、彼は外部のミュージシャンを起用せず、全ての作業を自身の手で行い、音色作りやアレンジに徹底して取り組みました。

アルバムの内容

収録曲には、特にダンスシーンでの盛り上がりを意識したものや、聴く者に新たな体験を提供する楽曲が含まれています。たとえば、「THIS IS THE JOY」は、今までの日本にはないテクノポップを意識した作品であり、「GOING 2 DANCE」は彼らの1stシングルとして広く知られています。さらに「DO WHAT YOU WANT」では、シンプルながらも冒険的な曲作りに挑戦しています。

プロモーションと反響

キャッチコピーとして「おそらくこのアルバムが日本のダンス・シーンを大きく変える」というフレーズが使われ、小室氏は新たな音楽の可能性を感じていました。完成したアルバムは、彼が目指したテクノ・ハウスのエッセンスが溢れており、その完成度に多くのリスナーが圧倒されました。

なお、DJ KOOは後に、この作品を「trfの作品というよりは、小室哲哉のプロデューサーとしての意図が色濃く表れている」と述べています。小室氏の活動において、その礎となった本アルバムは、リスナーにとっても特別な存在となっていると言えるでしょう。

おわりに

『THIS IS THE TRUTH』は、これからのtrfの活動における重要な基盤となった作品です。新しいトレンドを生み出すきっかけとなったこのアルバムは、今後も日本の音楽シーンにおいて影響力を持ち続けることでしょう。

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