UDラス・パルマス

UDラス・パルマスの紹介

UDラス・パルマス（Unión Deportiva Las Palmas, S. A. D.）は、スペインのカナリア諸島に位置するサッカークラブで、1950年代から息づく長い歴史を有するチームです。2023-24シーズンからはプリメーラ・ディビシオン（スペインの1部リーグ）に在籍しており、ホームはエスタディオ・グラン・カナリアという32,400人収容のスタジアムです。このスタジアムで行われるカナリア諸島ダービーは、対戦相手であるCDテネリフェとの激しいライバル関係が見どころとなっています。

歴史と設立

UDラス・パルマスは1949年に設立され、カナリア諸島内の複数のサッカークラブが合併して誕生しました。最初の練習は同年の9月16日に行われ、1949-50シーズンにはテルセーラ・ディビシオンにノミネートされると、見事2位に入り、1950-51シーズンにはセグンダ・ディビシオンに昇格しました。特筆すべきは、ラス・パルマスがリーガ・エスパニョーラに初めて参加した1951-52シーズンからわずか2シーズンで再昇格を果たしたことです。

クラブの黄金時代は1960年代末から1970年代にかけて訪れました。この時期には、レアル・マドリードやFCバルセロナと競り合いながら、1967-68シーズンにはリーグ戦で3位を獲得。さらに、1968年のUEFA欧州選手権では、クラブから選ばれた選手たちが優勝に貢献しました。

ダイナミックな応援文化

UDラス・パルマスにはユニークな応援文化があります。その核心にあるのが「ピオピオ」と呼ばれる応援スタイルで、この言葉はカナリアの鳴き声に由来しています。1978年のコパ・デル・レイ決勝において数千人のファンが一つになり、印象的な雰囲気を作り出しました。特に、フェルナンド・エル・バンデラというファンの存在がその文化を確立させました。彼はラス・パルマスの忠実な支持者であり、彼の声援が「ピオピオ」をクラブのアイコニックな応援として広めたのです。

エンブレムとクラブのアイデンティティ

UDラス・パルマスのエンブレムは青色の盾を基にし、上部にはクラブ名が書かれた巻物が彩ります。この盾の下には、合併した前身クラブのシンボルが描かれています。これにより、クラブの歴史とサッカー界における存在感が強調されています。クラブのカラーは、ラス・パルマス市の旗と同じく黄色と青が基調になっており、地域との強い結びつきを示しています。

近年のパフォーマンスと未来展望

近年、ラス・パルマスは1部リーグと2部リーグを行ったり来たりしながらも、そのサッカーのスタイルや情熱あるファンのサポートで多くの注目を集め続けています。2023-24シーズンにはプリメーラ・ディビシオンに参加し、さらなる成功を目指しています。国内タイトルとしては、セグンダ・ディビシオンを4回、そしてセグンダ・ディビシオンBを2回制覇しています。

UDラス・パルマスの歴史は、カナリア諸島の文化と切り離せない関係にあります。情熱的な応援とともに、これからも地域のサッカーを牽引し続けることでしょう。

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