UEFA欧州選手権1980

UEFA欧州選手権1980

UEFA欧州選手権1980は、欧州サッカー連盟によって主催された第6回目の大規模なサッカー大会で、イタリアを開催国として行われました。この大会は、過去の大会と比べ、参加国が増え、運営方式も変更されるなどの大きな変化が見られました。特に、今大会からは開催国に加えて、予選を突破した7か国、合計8か国が決勝大会に参加することになりました。

大会の形式

本大会では、参加国8チームが2つのグループに分かれ、各グループ内でのリーグ戦を行いました。グループの1位になった国は決勝戦に進出し、2位の国は3位決定戦に臨む仕組みです。この年は準決勝が設けられない異例の形式でした。地域ごとの国を一堂に会する新しい形は期待されましたが、実際には観衆や視聴者からの期待に応えることが難しい状況でした。

試合の結果と観客の反応

特に地元イタリア以外の試合には関心が薄く、保守的な戦術が目立つ中で、退屈な試合が続出したことが影響しました。さらに、グループリーグのイングランド対ベルギー戦では、フーリガンによる暴動が発生し、試合は一時中断を余儀なくされ、警察が催涙ガスを使用する場面もあり、これが大きな問題となりました。このような事態により、観客数や視聴率には深刻な影響が出ました。

それでも輝いた選手たち

その中でも特筆すべきは、新星として注目されたカール＝ハインツ・ルンメニゲやベルント・シュスターを擁した西ドイツ、そしてエリック・ゲレツやヤン・クーレマンスを中心とするベルギーの活躍です。最終的に西ドイツが決勝戦でベルギーを下し、2度目のヨーロッパチャンピオンに輝くこととなりました。

予選と出場国

大会の予選は31か国が参加し、7つのグループに分かれてホームアンドアウェー方式のリーグ戦が行われました。各試合の勝利は勝ち点2、引分けは勝ち点1、敗北は勝ち点0が与えられ、各グループの1位が本大会への出場権を獲得しました。最終的に、開催国のイタリアを含む7チームが大会に参加しました。参加国の一覧は以下の通りです:

• - イタリア（開催国）
• - ベルギー
• - チェコスロバキア
• - イングランド
• - スペイン
• - ギリシャ
• - 西ドイツ
• - オランダ

スタジアム

この大会は、イタリア国内の数つのスタジアムで行われました。主な会場は以下の通りです:

• - スタディオ・オリンピコ・ディ・ローマ（収容人数: 86,500人）
• - サン・シーロ（ミラノ、収容人数: 85,700人）
• - スタディオ・サン・パオロ（ナポリ、収容人数: 72,800人）
• - スタディオ・コムナーレ（トリノ、収容人数: 50,000人）

大会の総括

1980年のUEFA欧州選手権は、参加国の拡大と新しい運営方式を取り入れたものの、観客や視聴者の反応が限られていたという結果が残ったと言えます。しかしながら、俊才たちの活躍や、西ドイツの優勝が記憶に残る大会となりました。

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