UFC 90

UFC 90: シウバ vs. コーテ 大会詳報

2008年10月25日、アメリカ合衆国イリノイ州ローズモントのオールステート・アリーナにて、世界的な総合格闘技団体UFCの大会、UFC 90: Silva vs. Coteが開催されました。この大会は、数々の記憶に残る試合と、予想外の展開で大きな話題を呼びました。

メインイベント：シウバの防衛劇

メインイベントは、UFC世界ミドル級王座をかけたアンデウソン・シウバとパトリック・コーテの対戦でした。試合はシウバが優勢に進め、コーテが3ラウンドにステップワーク中に右膝を脱臼するというアクシデントに見舞われます。これにより試合続行不可能となり、シウバがTKO勝ちで4度目の防衛に成功しました。このアクシデントは、試合の展開を大きく変え、シウバの圧倒的な強さを改めて印象付ける結果となりました。

セミファイナルと注目カード

セミファイナルでは、ウェルター級王座挑戦者決定戦としてチアゴ・アウベスとジョシュ・コスチェックが対戦。アウベスが判定勝ちを収め、王座挑戦権を獲得しました。

ライト級では、UFC 84以来の復帰戦となったショーン・シャークがタイソン・グリフィンを判定で下し、4連勝中のグリフィンを破る快挙を達成しました。また、プロデビュー以来無敗のグレイ・メイナードもリッチ・クレメンティに判定勝ち。さらに、エルメス・フランカがかつて同じチームに所属していたマーカス・アウレリオを下すなど、注目カードも白熱した試合を展開しました。

ヘビー級では、初参戦のジュニオール・ドス・サントスがファブリシオ・ヴェウドゥムを1ラウンドTKOで破る大金星を挙げました。これは大きな番狂わせとなり、ドス・サントスの潜在能力の高さを示す結果となりました。

元IFL世界ミドル級王者同士の対決となったダン・ミラー対マット・ホーウィッチの一戦は、第3代王者のミラーがUFC初参戦の初代王者ホーウィッチを判定で下しました。この試合は、両者の経験と実力を示す、互角の攻防が繰り広げられました。

出場者変更

負傷などにより、いくつかの出場者変更がありました。ディエゴ・サンチェスに代わってジョシュ・コスチェックが出場、ゴラン・レルジッチに代わってドリュー・マクフェドリーズ、メルヴィン・ギラードに代わってシャノン・グジャーティ、ヒカルド・アルメイダに代わってダン・ミラー、グレイゾン・チバウに代わってマーカス・アウレリオが出場しました。これらの変更は、大会の準備段階で発生した様々な問題を反映していると言えるでしょう。

試合結果詳細

プレリミナリィカードとメインカード合わせて10試合が行われ、それぞれの階級で激しい戦いが展開されました。判定勝ち、ノックアウト勝ち、サブミッション勝ちと、様々な決着方法で試合が幕を閉じました。特に、スペンサー・フィッシャーの三角絞めによる一本勝ちや、ジュニオール・ドス・サントスの強烈なパンチによるノックアウト勝ちなどは、会場を沸かせました。

各賞とボーナス

ファイト・オブ・ザ・ナイトはショーン・シャーク vs. タイソン・グリフィン、ノックアウト・オブ・ザ・ナイトはジュニオール・ドス・サントス、サブミッション・オブ・ザ・ナイトはスペンサー・フィッシャーが受賞し、それぞれ65,000ドルのボーナスを獲得しました。これらの受賞は、各試合における選手の素晴らしいパフォーマンスを称えるものです。

まとめ

UFC 90は、シウバの防衛成功、アウベスの勝利、そしてドス・サントスの番狂わせなど、多くの見どころが詰まった大会でした。出場者変更などのアクシデントもありましたが、選手たちの熱戦は観客に多くの感動を与えました。この大会は、UFCの歴史に刻まれた重要な大会の一つと言えるでしょう。

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