USクヴィイー

USクヴィイー=ルーアン・メトロポール (QRM) の歴史



USクヴィイー=ルーアン・メトロポール(Union sportive Quevilly-Rouen Métropole)は、フランスノルマンディー地域圏ルーアン郊外のル・プティ=ケヴィイーに本拠地を置くサッカークラブです。2024-25シーズンからはフランス全国選手権に所属しています。

クラブ創設と初期の活動



1902年10月22日、スポーツクラブCercle Pédestre Quevillais(CPQ)のメンバーが中心となり、Union Sportive Quevillaise(USQ)が設立されました。この中には、後にクラブの成功に大きく貢献するAmable Lozaiもいました。

USQは1903年3月、ノルマンディー地方の複数のスポーツクラブによって設立されたリーグ・アスレティック・ドゥ・オート=ノルマンディー(Ligue athlétique de Haute-Normandie)の創設メンバーの一員です。1905年にはリーグで優勝、それまでの2大会でも決勝に進出しています。当時、クラブは5つの年齢層のチームに104人の選手を擁し、地域を代表する存在でした。USQは、近隣のライバルであるFCルーアンをしばしば打ち負かしていました。第一次世界大戦中もクラブは活動を続けましたが、多くのメンバーが戦場で命を落としました。

また、USQは1920年代初頭から女子チームを保有し、Fémina Football Clubと合併して、世界初のフランス女子フットボール選手権を制覇しました。

フランス杯での躍進



1919年以降、USQはノルマンディー・フットボールリーグでプレーしていましたが、FCルーアンル・アーヴルACがタイトルと人気を二分していました。しかし、USQはフランス杯に目標を定め、1927年にはラウンド16で北部王者のアミアンAC、ラウンド8でライバルのFCルーアンを下し、決勝に進出しました。決勝は1927年5月8日、スタッド・オリンピック・ドゥ・コロンブで行われ、23,800人の観衆が集まりました。対戦相手はオリンピック・マルセイユであり、優勝候補と目されていました。この試合には、フランス大統領のガストン・ドゥメルグも訪れました。USQは0-3で敗れましたが、地元では熱狂的な歓迎を受けました。

1933年にル・アーヴルとルーアンがプロサッカーに移行すると、USQは1934年、1935年、1937年、1938年にノルマンディーリーグで優勝しました。1938年には、CFA(Championnat de France amateur)の準決勝にも進出しました。

当時のクラブの選手は、会長のAmable Lozaiが経営する造船所で働く人が多く、「労働者兼選手」という立場は、選手にとって安定した収入とサッカーを両立できる魅力的な環境でした。

アマチュアリーグでの成功



第二次世界大戦後、USQはフランスアマチュア選手権(CFA)に参加し、1948-49シーズンのフランス杯ではベスト16に進出しました。

1953-54シーズンには、フランスアマチュア選手権の西部グループで優勝し、決勝ステージに進出。決勝ステージでも勝利を重ね、初のアマチュア選手権チャンピオンに輝きました。翌シーズンも勢いは衰えず、CFA西部グループで首位となり、2連覇を達成。1957-58シーズンにもCFA決勝ステージに進出し、3度目のアマチュア選手権タイトルを獲得しました。

1966-67シーズンには、4回目のフランス・アマチュア選手権優勝を果たし、リザーブチーム、Cチーム、ユースチームもそれぞれタイトルを獲得しました。

1968年には、ガンバルデッラを制した若手選手たちがトップリーグに昇格。第51回フランス杯では、ディビジョン・アンのオリンピック・リヨンを含む3つのプロクラブを破り、ベスト4に進出しました。

1970年、フランスサッカー連盟はリーグ構造を再編し、USQはディビジョン・ドゥに参加する機会を得ましたが、経済的な理由からFCルーアンとの合併を検討。しかし、理事会がこの計画を却下しました。

低迷と再建



1970年代、クラブは財政難と成績不振に見舞われ、1978年には破産申請を余儀なくされました。しかし、Robert Beauchampsを中心にクラブの再建が始まり、1979年に再出発。過去8年間で5回の昇格を繰り返し、1999年にはDHドゥ・ノルマンディで優勝し、シャンピオナ・ナシオナル3(CFA2)に昇格しました。

創設100周年とその後



2001年、Michel Malletが会長に就任。2002年にはクラブ創設100周年を迎え、フランスアマチュア選手権に昇格しました。

2009-2010シーズンには、フランス杯で準決勝に進出。2010-11シーズンにはCFA(グループA)で優勝し、フランス全国選手権に昇格しました。

2012年にもフランス杯で快進撃を見せ、85年ぶりに決勝に進出しましたが、オリンピック・リヨンに敗れました。

QRMプロジェクト



2015年、USQとFCルーアンは連携してQuevilly – Rouen Métropole Projet(QRMプロジェクト)を設立。USQはUSクヴィイー=ルーアン・メトロポールに名称を変更しました。2016-17シーズンにはリーグ・ドゥに昇格しましたが、1年で降格。その後、2021–22シーズンから再びリーグ・ドゥでプレーしています。

クラブはまた、女子サッカーの発展にも力を入れており、女子トップチームの2部リーグ昇格を目指しています。

タイトル



フランスアマチュア選手権 (1935-1971): 4回 (1954, 1955, 1958, 1967)
フランス全国選手権2: 2回 (2010-11, 2015-16)
ノルマンディ地域リーグ・Division d'Honneur: 7回
クープ・ドゥ・ノルマンディー: 5回
クープ・ガンバルデッラ: 1回

特筆すべき成績



クープ・ドゥ・フランス 準優勝: 2回 (1926-27, 2011-12)
* クープ・ドゥ・フランス ベスト4: 2回 (1967-68, 2009-10)

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