VALENTI

BoAの7枚目のシングル「VALENTI」（ヴァレンチ）は、2002年8月28日にavex traxからリリースされました。この楽曲は、オリコン週間シングルランキングで初登場2位を獲得し、BoAのシングルとしては最高の売上を記録しました。翌年には、同タイトルを冠した2ndアルバム『VALENTI』もミリオンセラーを達成し、その人気を不動のものとしました。

「VALENTI」というタイトルは、イタリア語の形容詞「valente」（能力がある）の複数形に由来しますが、単に能力があるだけでなく、「勇敢な」「潔い」といった意味合いも含まれています。これは、楽曲の持つ力強さやBoAのパフォーマンスに合致する言葉として選ばれたのでしょう。時折、ポルトガル語が語源であるという説も聞かれますが、ポルトガル語での形は「valente」であり、発音も異なります。この点は、注意が必要です。

リリースから約1ヶ月後、この楽曲の韓国語バージョンとミュージックビデオが、韓国で発売されたスペシャルアルバム『MIRACLE』に収録されました。これにより、BoAは日本だけでなく、韓国を含むアジア全域で人気を博すこととなりました。

また、この曲は、2002年の『NHK紅白歌合戦』でも歌唱され、お茶の間にも広く知られることとなりました。このパフォーマンスは、多くの視聴者にとって印象深いものとなったでしょう。

収録曲は以下の通りです。

1. VALENTI
作詞：康珍化、作曲：原一博
2. Realize (stay with me)
作詞：BoA・渡辺なつみ、作曲：BoA
3. VALENTI (English Version)
4. VALENTI (Instrumental)

これらの楽曲からもわかるように、BoAは作詞や作曲にも積極的に関わっており、アーティストとしての成長を遂げています。

さらに、このシングルは様々なメディアでタイアップとして使用されました。以下に主なタイアップをまとめます。

VALENTI
ディースリー・パブリッシャー社ゲーム「PROJECT MINERVA」CMソング
テレビ東京系『JAPAN COUNTDOWN』オープニングテーマ
日本テレビ系『AX MUSIC-TV』AX POWER PLAY #009
VALENTI (English Version)
アキレス「SKECHERS」CMソング

これらのタイアップにより、「VALENTI」は幅広い層に認知され、BoAの代表曲の一つとして確立しました。特に、ゲームやテレビ番組との連動は、当時の音楽業界におけるメディアミックス戦略の成功例として注目されます。BoAの若き才能と、楽曲のクオリティが結びついた結果、このシングルは多くの人々の記憶に残る作品となりました。

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