康珍化

康珍化について

康珍化（かんちんふぁ、朝: 강진화）は、1953年 6月24日に生まれた在日韓国人2世の作詞家です。彼は「森田記」という名義でも知られ、山本譲二や南野陽子などの著名なアーティストに詞を提供してきました。静岡県浜松市を出身地とし、静岡県立浜松西高等学校および早稲田大学第一文学部哲学科を卒業しています。

来歴と人物

康珍化は高校教師の村木道彦から影響を受け、短歌に興味を抱きました。その後、同人誌「環」に参加し、早稲田大学在学中には藤原龍一郎らと共に短歌会に所属しました。また、8ミリ映画サークルでの活動も通じて多彩な表現に触れました。

1970年代には若手歌人として注目を浴びる一方、CM制作会社で知り合った山下久美子の元マネージャーの勧めで作詞活動に入り、1979年にはアン・ルイスの「シャンプー」で作詞家デビューを果たしました。この曲は山下達郎の作曲、編曲、プロデュースによるもので、康珍化の名が広まるきっかけとなりました。

1984年には髙橋真梨子の「桃色吐息」で第26回日本レコード大賞作詞賞を、1985年には中森明菜の「ミ・アモーレ〔Meu amor é･･･〕」で第27回日本レコード大賞を受賞するなど、数々の賞を受けることになります。

1990年代には映画の脚本も手掛けるようになり、『稲村ジェーン』や『東京の休日』などの作品が評価されました。また、作曲家の亀井登志夫とのユニット「CANCAMAY（カンカメイ）」を結成し、和久井映見などに楽曲を提供しました。1993年にはCANCAMAY名義でシングルとアルバムもリリースしています。

主な提供作品

康珍化が手がけた曲は非常に多岐にわたります。彼の作品を以下にいくつか紹介します。

- アン・ルイス「シャンプー」
- 高橋真梨子「桃色吐息」
- 中森明菜「ミ・アモーレ〔Meu amor é･･･〕」
- 岩崎良美「愛はどこに行ったの」
- 菊池桃子「もう逢えないかもしれない」

アニメやCMソング、特撮、映画といった多様なジャンルにおいても、数多くの名曲を生み出し続け、彼の詞は多くの世代に愛されています。また、短歌活動とのコラボレーションとして、いくつかの作品も新たに創出しています。

著書

康珍化は作詞活動にとどまらず、著作も数冊手がけています。

- 『いろんな気持ち』CBS・ソニー出版 1988
- 『ラッキー・ラビットの大冒険』松下進著・絵康珍化文集英社 1991
- 『ダウン・ザ・ワールドシナリオノベル』アスペクト・ログアウト冒険文庫 1994

まとめ

康珍化は、作詞家としてのキャリアを築く一方で、作家としても多くの作品を残してきた人物です。その影響力は現在も絶大であり、彼の詞が歌うアーティストたちの心を動かし、聴く人々にも深く響いています。彼の今後の活躍が期待されます。

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