VALUESTARの機種一覧

NEC VALUESTAR機種一覧：デスクトップパソコンの歴史と進化

NECが展開するデスクトップパソコンブランド「VALUESTAR」は、長年に渡り様々なモデルを市場に提供してきました。本記事では、2000年以降のVALUESTARシリーズについて、各世代のスペック、特徴、そしてその進化の軌跡を詳細に解説します。

VALUESTARシリーズの命名規則とモデル体系

2000年5月発表モデル以降、VALUESTARシリーズは、PC-98NXシリーズからの移行に伴い、機種名にアルファベット一文字または二文字を用いるようになりました（例：VALUESTAR FS、VALUESTAR TX）。これは同社のモバイルPCブランド「LaVie」シリーズと同様の命名規則です。 全てのアルファベットが機種名として使用されたわけではなく、「A」「B」「D」「I」「J」「K」「O」「P」「Q」「V」「Y」は使用されていません。また、「Z」も単独では使用されず、「FZ」や「TZ」などの型番の一部としてのみ使用されています。

2014年10月時点でのカタログモデルは「VALUESTAR L」、「VALUESTAR N」、「VALUESTAR S」の3タイプ、そしてカスタマイズモデルである「VALUESTAR G」がありました。

Luiリモートスクリーン機能の進化

2010年秋冬モデル（新/C世代）より、リモートアクセス機能「Luiリモートスクリーン」が大幅に強化されました。従来は専用ハードウェアが必要だった親機画面の転送がソフトウェアで実現可能となり、対応機種が大幅に増加しました。具体的には、Windows 7搭載の/V世代以降で、Celeron・Pentium搭載モデルを除く「VALUESTAR L」、「VALUESTAR N」、「VALUESTAR W」、そして「VALUESTAR R Luiモデル」が、新/C世代以降の「LaVie」やアップデート済みの新/A世代・新/B世代「LaVie Light」と連携可能になりました。「VALUESTAR R Luiモデル」を親機として使用する場合は、機種によっては「PCリモーターサーバソフトアップデートモジュール」の導入が必要となる場合があります。また、「LaVie L」や「LaVie S」も親機として使用可能です。 親機がNVIDIA GeForce搭載、子機がフルHD液晶搭載の場合、フルHD表示での遠隔操作が可能な「GPUパワーモード」も利用できます。

主要モデルの変遷

以下では、VALUESTARシリーズの主要モデルについて、世代ごとの特徴を詳細に説明します。各モデルの細かなスペックは、NECの公式資料や当時のカタログを参照ください。

VALUESTAR C: 液晶ディスプレイ付きの高性能分離型モデル。テレビチューナーは非搭載でした。
VALUESTAR E: 発売当初は外付けスピーカー付き分離型モデルでしたが、2009年6月からは一体型エントリーモデルとして復活しました。AMD Athlon X2デュアルコアプロセッサを搭載し、18.5型ワイド液晶、地上デジタルチューナーを内蔵した点が特徴です。
VALUESTAR F: ファミリー向け分離型スリムタワーモデル。アナログテレビチューナーを内蔵していました。
VALUESTAR FS: スロットイン方式光学ドライブなどを前面に配置したスタイリッシュな一体型モデル。アナログテレビチューナーを内蔵していました。
VALUESTAR FZ: VALUESTAR Fよりも高性能なファミリー向け分離型ミニタワーモデル。アナログテレビチューナーと水冷システムを搭載していました（デスクトップPCでは世界初）。
VALUESTAR G: カスタマイズ可能なBTOモデル。NEC Directで販売されていました。
VALUESTAR H: 折りたたみ式キーボードを採用した一体型モデル。Windows XP Home Editionのみ搭載。
VALUESTAR L: 分離型スリムタワーのエントリーモデルとして登場し、後に高性能スタンダードモデルへと進化しました。長年に渡り販売されたモデルです。
VALUESTAR M: 高性能ミニタワーモデル。
VALUESTAR N: テンキー付きフルサイズキーボードを備えた省スペース設計の一体型PC。スロットイン方式光学ドライブを採用し、グッドデザイン賞を受賞しました。
VALUESTAR Pro: Windows XP Professional搭載のビジネス向けモデル。
VALUESTAR SR/R: 型名や型番がVRから始まるモデルで、発売時期によりタイプ名やデザインが異なりました。Luiリモートスクリーンに対応したモデルも存在しました。
VALUESTAR S: VALUESTAR FSの後継シリーズ。スタイリッシュな一体型モデルで、ワイヤレスキーボードを本体に収納できる機構が特徴です。
VALUESTAR T: テレビチューナー内蔵の分離型スリムタワーモデル。
VALUESTAR TZ: AMD製CPUと水冷システムを搭載したミニタワーモデル。
VALUESTAR U: AMD製CPUを搭載したマイクロタワーモデル。
VALUESTAR W: 大画面液晶搭載の高機能一体型PC。様々な世代で、高精細液晶、複数のテレビチューナー、水冷システムなどを搭載したモデルが存在しました。
VALUESTAR TX/X: 静音・ハイパワーなミニタワーPC。ホームネットワーク構築にも使用できるモデルでした。水冷システムを搭載したモデルも存在します。

各モデルの世代ごとの詳細

上記各モデルにおいて、(第2次)/3世代、(第2次)/5世代、(第3次)/1世代など、NEC独自の世代表記が用いられていました。 それぞれの世代におけるCPU、メモリ容量、ストレージ容量、ディスプレイサイズ、搭載機能（テレビチューナー、光学ドライブの種類など）は、NECの公式資料や当時のカタログを参照ください。本記事では詳細なスペックの網羅は避けています。

まとめ

NEC VALUESTARシリーズは、時代の変化に合わせてCPUやディスプレイ技術、周辺機器の進化を反映し、多様なニーズに対応する豊富なモデルを提供してきました。本記事が、VALUESTARの歴史と進化を理解する上で役立つことを願っています。 より詳細な情報は、NECの公式ウェブサイトやアーカイブ資料などを参照することをお勧めします。

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