VIBE ON!/あんたのどれいのままでいい

thee michelle gun elephantが1998年1月7日にリリースした7枚目のシングル「VIBE ON! / あんたのどれいのままでいい」は、バンドの歴史において特筆すべき作品です。なぜなら、このシングルはCDではなく、アナログレコードとして、ライブ会場限定で発売された、非常に珍しい形態で発表されたためです。

赤と青の2種類のジャケットが用意され、それぞれにシリアルナンバーが刻印されていることから、コレクターアイテムとしての価値も高く、発売当時から熱狂的なファンを中心に話題を集めました。ライブ会場でしか手に入れることができず、一度入手困難になると、その希少性からプレミア価格で取引されることも珍しくありませんでした。

このシングルのA面には、疾走感あふれるロックナンバー「VIBE ON!」が収録されています。短い演奏時間ながら、thee michelle gun elephant独特のエネルギーと、チバユウスケの力強いボーカルが印象的な楽曲です。一方、B面には、しっとりとしたメロディーと切ない歌詞が特徴的な「あんたのどれいのままでいい」が収録されています。この楽曲は、バンドの繊細な一面を見せる、聴き応えのある作品と言えるでしょう。

両楽曲とも、作詞はチバユウスケ、作曲・編曲はthee michelle gun elephant名義となっています。チバユウスケのソングライティング能力と、バンド全体の演奏力の高さが凝縮された、彼らの音楽性を象徴する2曲と言えるでしょう。

CD化されなかったにもかかわらず、「VIBE ON!」はベストアルバム『TMGE 106』に、「あんたのどれいのままでいい」は『THEE MICHELLE GUN ELEPHANT GRATEFUL TRIAD YEARS』の初回特典ディスクにそれぞれ収録されることになり、多くのリスナーがこれらの楽曲に触れる機会を得ました。これらのベスト盤への収録は、このライブ会場限定シングルが、バンドの代表的な作品として認識されていることを示しています。

「VIBE ON! / あんたのどれいのままでいい」は、その希少性と音楽的な価値から、thee michelle gun elephantのディスコグラフィーの中でも特別な位置を占める作品です。ライブ会場という特別な空間でしか手に入らなかったという点も、このシングルの魅力の一つと言えるでしょう。入手困難なレアアイテムであるため、今でもコレクターの間で高い人気を誇っています。このシングルを通じて、彼らの初期の勢いと、楽曲の幅広さを改めて感じることができるでしょう。

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