VTuberなんだが配信切り忘れたら伝説になってた

『VTuberなんだが配信切り忘れたら伝説になってた』

概要

七斗七による日本のライトノベルで、イラストは塩かずのこが担当しています。略称は「ぶいでん」。元々はWeb小説として連載されていたものが、ファンタジア文庫（KADOKAWA）から書籍化されました。2021年5月に第1巻が刊行され、その後、コミカライズ、テレビアニメ化もされました。

第1巻の発売前には、声優の佐倉綾音がVTuberデビューするという設定で、主人公の心音淡雪の声を担当するPVが公開され、大きな話題となりました。また、第1巻はラノベニュースオンラインアワード2021年5月刊にて、総合部門を含む4冠を達成しています。その後も「次にくるライトノベル大賞」などで上位にランクインするなど、高い人気を誇っています。

あらすじ

清楚系VTuberとして活動していた心音淡雪は、ある日、配信を切り忘れたまま酒を飲んで酔っ払い、本音を暴露してしまいます。その様子がネット上で拡散され、炎上するかに思われましたが、むしろそのギャップが話題となり、一躍人気VTuberとなります。開き直った淡雪は、普段は清楚な「淡雪」として、酔うと下ネタを連発する「シュワちゃん」として、二つの人格を使い分けて配信を続けます。

最初は戸惑っていた淡雪も、他のVTuberとの交流を通して、次第に自分の素を肯定できるようになっていきます。配信を通して他者と交流することの楽しさを知っていくと共に、視聴者や仲間との絆を深めていく姿が描かれています。

登場人物

主要人物

心音 淡雪（こころね あわゆき） / シュワちゃん
声 - 佐倉綾音
本作の主人公。清楚系VTuberとして活動していたが、配信切り忘れ事件をきっかけに、酔うと下ネタを連発する「シュワちゃん」としても活動するようになる。元々は家族関係に問題を抱えていたが、VTuberとしての活動を通して、次第に心を開いていく。アニメやゲームに詳しく、幅広い知識を持っている。
彩 ましろ（いろどり ましろ）
声 - 水野朔
淡雪の親友で、同じくVTuber。イラストレーターとしても活動しており、淡雪の立ち絵デザインを担当。中性的な声で落ち着いているが、毒舌な一面も持つ。淡雪のことを「あわちゃん」と呼び、酔った状態の淡雪を「シュワちゃん」と名付けた。
祭屋 光（まつりや ひかり）
声 - Machico
同じくVTuber。元気で明るい性格で、ドMなゲーマー。縛りプレイや長時間配信を好む。世界最強の生物を目指している。
柳瀬 ちゃみ（やながせ ちゃみ）
声 - 菊池紗矢香
同じくVTuber。ASMR配信を中心に活動している。お姉さん風の見た目だが、極度のコミュ障。声フェチで、他人の声のことになると饒舌になる。
宇月 聖（うつき せい）
声 - 小林ゆう
VTuber。サキュバス風のアバターで、セクシーな配信で人気を集めている。過去に百合物専門のセクシー女優をしていた。同じくVTuberの神成シオンと交際中。
神成 シオン（かみなり シオン）
声 - 諸星すみれ
VTuber。九尾のキツネを身に宿した巫女という設定で、ライブオンのまとめ役。宇月聖と交際中。
昼寝 ネコマ（ひるね ネコマ）
声 - 大橋彩香
VTuber。クソゲーやクソ映画を好んで紹介する。「汚物ジャンキー」の異名を持つ。
朝霧 晴（あさぎり はれる）
声 - 日笠陽子
ライブオンの1期生で、VTuber部門の立ち上げメンバー。IQ160の天才だが、運要素が絡むと弱い。
相馬 有素（そうま ありす）
声 - 田所あずさ
淡雪に心酔し、VTuberになった。淡雪の魅力を語ることを生きがいとしている。
苑風 エーライ（そのかぜ エーライ）
声 - M・A・O
動物知識が豊富なVTuber。ホラーゲームが苦手で、プレイ中に素が出てしまう。
山谷 還（やまたに かえる）
声 - 茅野愛衣
赤ちゃんになりたいという理由でVTuberになった。絵本作家としての過去を持つ。
宮内 匡（みやうち ただす）
ライブオンを「正す」という信念を持つアンチライブオンのVTuber。
ダガー
記憶喪失という設定のVTuber。
チュリリ
宇宙人の教師という設定のVTuber。

その他

鈴木（すずき）
声 - 中村桜
淡雪のマネージャー。
星乃 マナ（ほしの マナ）
VTuber業界のレジェンド。

用語

ライブオン：VTuberのマネジメントを行う企業。一癖あるVTuberばかりが集まっている。
ストゼロ：主人公が愛飲するストロング系チューハイ。物語の重要な要素の一つ。

作風

作中には、実在する様々な作品名やキャラクター名が、伏せ字やもじった名前で登場します。また、Web版から書籍版、アニメ版へとメディア展開する中で、名称が変更されたり、実際の名称が使用されたりするなどの変化も見られます。VTuberの「中の人」については、基本的にアバターの姿で描かれています。これは、配信を通してキャラクターを楽しむという本作のテーマを強調する意図があります。

制作背景

作者は、本作について「VTuberの中身ではなく、ライブオンという環境をみんなで楽しむという視点で書いている」と語っています。また、「VTuberの配信を書籍を通して楽しんでもらう」というテーマもあるとのことです。

メディア展開

小説

ファンタジア文庫より既刊9巻が刊行されています。

オーディオブック

小針彩希のナレーションによるオーディオブックが配信されています。

漫画

藤崎ろとによるコミカライズが月刊コンプエースにて連載中です。

テレビアニメ

2024年7月から9月まで放送されました。アニメーション制作はティー・エヌ・ケーが担当しました。

外部リンク

VTuberなんだが配信切り忘れたら伝説になってた - カクヨム
VTuberなんだが配信切り忘れたら伝説になってた - ハーメルン
VTuberなんだが配信切り忘れたら伝説になってた - ファンタジア文庫
TVアニメ『VTuberなんだが配信切り忘れたら伝説になってた』公式サイト

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