Visceral Games

Visceral Gamesについて

Visceral Gamesは、かつて存在したアメリカのゲーム開発スタジオで、カリフォルニア州レッドウッドシティに本拠を置いていました。エレクトロニック・アーツ（EA）の子会社としてスタートしたこのスタジオは、特に『デッドスペース』シリーズの開発で知られています。

歴史の始まり

Visceral Gamesの前身はEA Redwood Shoresで、1998年に設立されました。このスタジオは、EAのカリフォルニア本社内で運営されていました。最初のリリース作品は、『Future Cop: LAPD』で、EAのライセンスを受けた他の映画関連タイトルにも取り組んでいました。スタジオはオリジナルの知的財産を生み出すことに消極的でしたが、将来的に『System Shock』の続編となる作品を制作しようと模索していました。

しかし、2005年にカプコンが『バイオハザード4』をリリースすると、EAの経営陣との交渉が変わり、EA Redwood Shoresは新たな取り組みとして『デッドスペース』の開発に着手しました。

ブランド名の変更と自主性の確立

『デッドスペース』が成功を収めた後、2009年、スタジオはVisceral Gamesに改名され、より自主的な運営が可能となりました。このころ、EAに属する他のスタジオと連携しながら新しいジャンルのゲーム開発に注力する方針が打ち出されました。さらに、Visceral MontrealとVisceral Melbourneの2つの姉妹スタジオも設立されました。

初期の成功とその後の課題

スタジオは、ディヴァイン・コメディをベースにしたアクションゲーム『ダンテズ・インフェルノ』を2010年にリリースしましたが、その後すぐにデッドスペースに戻り、2011年には『Dead Space 2』を発表しました。続編もまた成功を収めましたが、スタジオが閉鎖された後、このゲームがEAにとって「財政的な失望」と見なされていたことが明らかになりました。製作費と同じくらいのマーケティング費用を投じたにもかかわらず、十分な売上は得られず、次の『Dead Space 3』の開発に影響を及ぼしました。

最後のプロジェクトとスタジオの閉鎖

2013年、EAはVisceral Gamesを含む複数のスタジオでスター・ウォーズのゲーム開発に取り組む契約を結びましたが、次第にマーケットのトレンドが変わってきました。同年にEAはVisceral Gamesの『Project Ragtag』を含むプロジェクトの開発方針を見直し、最終的に2017年にスタジオを閉鎖することを決定しました。この決定は、プレイヤーのニーズや市場調査の結果を受けたものでした。

EAのCEO、アンドリュー・ウィルソンは、スタジオの閉鎖理由について、シングルプレイヤーゲームの需要が減少し、ゲームデザインを大きく見直す必要があったためと説明しています。

影響力とレガシー

Visceral Gamesは、その独自の開発スタイルとスタジオ文化から数々の名作を生み出しました。特に『デッドスペース』シリーズは、ホラーゲームの新たな方向性を提示し、今なお多くのファンに愛されています。その遺産は、ゲーム業界において重要な役割を果たし続けています。

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