Viva Engage
Viva Engageは、マイクロソフトが提供するエンタープライズ向けのソーシャル・ネットワーキング・サービス（SNS）です。これは、2008年9月にYammerという名称でサービスを開始したものが前身となっています。
一般的に公開される情報発信ツールであるTwitterとは異なり、Viva Engage（旧Yammer）は組織内部のメンバーや、特定のプロジェクトチーム、指定されたグループ間でのクローズドなコミュニケーションを目的として設計されています。これは、企業内におけるプライベートな情報共有や連携を促進するためのエンタープライズ向けソーシャルソフトウェアの典型的な例と言えます。当初、Yammerは企業内のミニブログサービスとして提供が開始されましたが、その後、エンタープライズ向けSNSとして多機能なサービスへと発展を遂げました。サービスのネットワークへの参加は、利用者のメールアドレスのドメインに基づいて行われ、同じドメインを持つユーザーのみがその組織のネットワークに参加できるという仕組みが採用されていました。
Yammerは、2008年9月8日にTechCrunch50カンファレンスで事業を開始しました。当時の会議では、TechCrunchのエリック・ションフェルド氏によって「Twitterのエンタープライズ版」と評されました。創業者のデビッド・ザックス氏は、同カンファレンスでYammerを立ち上げるにあたり、Twitterが「今何してる？」と問うのに対し、Yammerは「今何の仕事してる？」と問うものだとそのコンセプトを説明しています。もともと、ザックス氏が設立した企業であるGeniのエンジニアたちが、自社のために開発した社内ツールがYammerの原型であり、その有用性に着目したザックス氏が独立したサービスとして展開することを決定しました。
サービスの機能は徐々に拡充され、2010年2月には「コミュニティ」機能が導入されました。これにより、メールアドレスのドメインによるネットワーク制限を受けず、顧客やパートナー、サプライヤーなど、組織外部の関係者との連携も可能になりました。同年9月には、より高性能なエンタープライズ向けソーシャルネットワークを目指した「Yammer 2.0」が次世代プラットフォームとしてリリースされました。このバージョンは、従来のコミュニケーションプラットフォームを超えるものとして設計され、ビジネス版のFacebookになぞらえられることもありました。また、Yammerはサードパーティーの開発者によるアプリケーション開発や、ユーザーへの直接的な提供も可能とするプラットフォームとして機能しました。
大きな転換期となったのは、2012年6月25日の出来事です。この日、マイクロソフトがYammerを12億USドル（当時のレートで約950億円）で買収すると発表し、同年7月19日に買収手続きを完了しました。買収が発表された2012年時点で、Yammerは世界中で500万人以上の利用者と20万社以上の企業で利用されるまでに成長していました。
その後、マイクロソフトはYammerブランドのMicrosoft 365ファミリーへの統合を進め、2023年2月にはYammerブランドを正式に廃止し、サービス名をViva Engageに統合することを発表しました。これは、Microsoft Vivaシリーズの一員としての位置づけを明確にするものです。
Viva Engage（旧Yammer）は、フリーミアムモデルを採用しています。基本的な機能は無料で利用できる一方で、より高度な機能や管理ツールを利用したい企業向けに有料プランが提供されていました。有料サービスには、きめ細やかな管理機能、強固なセキュリティツール、データのバックアップやエクスポート、特定のキーワード監視、ディレクトリ連携、詳細なネットワーク分析、Microsoft SharePointとの連携機能、そして専任の顧客担当者によるサポートなどが含まれていました。また、企業規模や組織の性質に応じた割引制度も設けられていました。
マイクロソフトによる買収後は、Microsoft 365（旧称 Office 365）の一部サービスプランに含まれる形で提供されることが一般的になりました。Microsoft 365 Business BasicやMicrosoft 365 Business Standardなどのプラン契約ユーザーは、追加料金なしでYammer Enterprise（現Viva Engage）を利用することが可能となりました。
中心的な機能であるメッセージ投稿（ミニブログ形式）に加え、Viva Engageでは組織内の情報共有やコラボレーションを促進するための様々な機能を提供しています。具体的には、ドメインを超えた外部連携を可能にするコミュニティ機能、ファイルの共有、質疑応答、アンケート、イベント告知など、企業内のオープンなコミュニケーションとナレッジ共有をサポートするツールとして広く活用されています。
組織内コミュニケーションに特化
一般的に公開される情報発信ツールであるTwitterとは異なり、Viva Engage（旧Yammer）は組織内部のメンバーや、特定のプロジェクトチーム、指定されたグループ間でのクローズドなコミュニケーションを目的として設計されています。これは、企業内におけるプライベートな情報共有や連携を促進するためのエンタープライズ向けソーシャルソフトウェアの典型的な例と言えます。当初、Yammerは企業内のミニブログサービスとして提供が開始されましたが、その後、エンタープライズ向けSNSとして多機能なサービスへと発展を遂げました。サービスのネットワークへの参加は、利用者のメールアドレスのドメインに基づいて行われ、同じドメインを持つユーザーのみがその組織のネットワークに参加できるという仕組みが採用されていました。
沿革とマイクロソフトへの統合
Yammerは、2008年9月8日にTechCrunch50カンファレンスで事業を開始しました。当時の会議では、TechCrunchのエリック・ションフェルド氏によって「Twitterのエンタープライズ版」と評されました。創業者のデビッド・ザックス氏は、同カンファレンスでYammerを立ち上げるにあたり、Twitterが「今何してる？」と問うのに対し、Yammerは「今何の仕事してる？」と問うものだとそのコンセプトを説明しています。もともと、ザックス氏が設立した企業であるGeniのエンジニアたちが、自社のために開発した社内ツールがYammerの原型であり、その有用性に着目したザックス氏が独立したサービスとして展開することを決定しました。
サービスの機能は徐々に拡充され、2010年2月には「コミュニティ」機能が導入されました。これにより、メールアドレスのドメインによるネットワーク制限を受けず、顧客やパートナー、サプライヤーなど、組織外部の関係者との連携も可能になりました。同年9月には、より高性能なエンタープライズ向けソーシャルネットワークを目指した「Yammer 2.0」が次世代プラットフォームとしてリリースされました。このバージョンは、従来のコミュニケーションプラットフォームを超えるものとして設計され、ビジネス版のFacebookになぞらえられることもありました。また、Yammerはサードパーティーの開発者によるアプリケーション開発や、ユーザーへの直接的な提供も可能とするプラットフォームとして機能しました。
大きな転換期となったのは、2012年6月25日の出来事です。この日、マイクロソフトがYammerを12億USドル（当時のレートで約950億円）で買収すると発表し、同年7月19日に買収手続きを完了しました。買収が発表された2012年時点で、Yammerは世界中で500万人以上の利用者と20万社以上の企業で利用されるまでに成長していました。
その後、マイクロソフトはYammerブランドのMicrosoft 365ファミリーへの統合を進め、2023年2月にはYammerブランドを正式に廃止し、サービス名をViva Engageに統合することを発表しました。これは、Microsoft Vivaシリーズの一員としての位置づけを明確にするものです。
利用形態と機能
Viva Engage（旧Yammer）は、フリーミアムモデルを採用しています。基本的な機能は無料で利用できる一方で、より高度な機能や管理ツールを利用したい企業向けに有料プランが提供されていました。有料サービスには、きめ細やかな管理機能、強固なセキュリティツール、データのバックアップやエクスポート、特定のキーワード監視、ディレクトリ連携、詳細なネットワーク分析、Microsoft SharePointとの連携機能、そして専任の顧客担当者によるサポートなどが含まれていました。また、企業規模や組織の性質に応じた割引制度も設けられていました。
マイクロソフトによる買収後は、Microsoft 365（旧称 Office 365）の一部サービスプランに含まれる形で提供されることが一般的になりました。Microsoft 365 Business BasicやMicrosoft 365 Business Standardなどのプラン契約ユーザーは、追加料金なしでYammer Enterprise（現Viva Engage）を利用することが可能となりました。
中心的な機能であるメッセージ投稿（ミニブログ形式）に加え、Viva Engageでは組織内の情報共有やコラボレーションを促進するための様々な機能を提供しています。具体的には、ドメインを超えた外部連携を可能にするコミュニティ機能、ファイルの共有、質疑応答、アンケート、イベント告知など、企業内のオープンなコミュニケーションとナレッジ共有をサポートするツールとして広く活用されています。
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