Vivid Colors

L'Arc〜en〜Ciel 2nd Single「Vivid Colors」

「Vivid Colors」は、L'Arc〜en〜Cielが1995年7月6日にリリースした2枚目のシングルです。前作「and She Said」から約2ヶ月ぶりの新譜であり、3rdアルバム『heavenly』の先行シングルとして発表されました。発売元はKi/oon Sony Recordsです。

概要

表題曲「Vivid Colors」は、イントロのギターリフと、メロディアスな歌の旋律を支えるベースラインが印象的な、ロックナンバーです。この曲は、1995年1月から開催されたファンクラブ発足記念ツアーで、未完成版ながら先行披露されていました。アレンジには西平彰氏が参加しており、L'Arc〜en〜Cielが外部ミュージシャンを編曲に招いたのは、この曲が初めてです。

カップリング曲には、新曲「Brilliant Years」が収録されています。

リリースとプロモーション

発売から約2ヶ月後、アルバム『heavenly』発売から約3週間後の1995年9月22日には、テレビ朝日系音楽番組『ミュージックステーション』に初出演し、「Vivid Colors」を披露しました。L'Arc〜en〜Cielは現在までに、この番組に年末の特別編を含め、60回以上出演しています。

リリース形態

通常盤CDの1形態でリリースされました。当初は8cmシングルでしたが、2006年のシングル再発企画で12cmシングルとしても再発売されています。また、少数ですが8cmCD2枚組バージョンも存在し、2枚目には当時同じレコード会社に所属していたアーティストの新曲が1コーラスずつ収録され、歌詞カードには各アーティストのコメントが掲載されています。このディスクには「Vivid Colors」も1コーラス収録されており、歌詞カードにはメンバーの自己紹介とhydeによる楽曲解説が付記されています。

ミュージックビデオ

「Vivid Colors」のミュージックビデオは、後藤新吾氏がディレクターを務めました。

このミュージックビデオは、2003年のベストアルバム『The Best of L'Arc〜en〜Ciel c/w』の初回限定盤DVDに初収録され、その後、2007年のクリップ集『CHRONICLE 0 -ZERO-』にも収録されています。2019年からはYouTube Music Premiumで有料公開、2022年からは公式YouTubeチャンネルで無料公開されています。この曲のミュージックビデオは2種類制作されており、どちらもクリップ集に収録されています。

収録曲

1. Vivid Colors
2. Brilliant Years

楽曲解説

Vivid Colors

作詞: hyde / 作曲: ken / 編曲: L'Arc〜en〜Ciel & Akira Nishihira

イントロのギターフレーズと、歌の旋律を支えるベースラインが印象的な、メロディアスなロックナンバーです。作曲を担当したkenは、サビの部分は学生時代からアイデアがあったと語っています。制作過程では、曲調を明るくするために調整したそうです。アコースティックギターのカッティングが特徴的で、kenはレコーディング中にインスピレーションを得て演奏したと述べています。また、ギターソロはアドリブではなく、弾いているうちに形になった「決めソロ」だと語っています。tetsuyaは、ベースラインをシンプルにしたことで、疾走感とスウィング感が増したと語っています。sakuraは、ドラムはシンプルに、上物の楽器のアレンジに合わせてラフに叩いたと述べています。

アレンジには西平彰氏が参加しており、L'Arc〜en〜Cielが外部ミュージシャンを編曲に迎えたのは初めてでした。kenは、西平氏のキーボードによって、曲に広がりが生まれたと語っています。hydeは、歌詞は電車に乗っている風景を思い浮かべながら書いたと述べており、曲のイメージやセンス、色彩がアルバムのテーマになっていると語っています。タイトル「Vivid」は、ファンからもらったコップに印字されていた言葉から取ったそうです。

3rdアルバム『heavenly』には、ミックス違いのアルバムバージョンが収録されており、シングルバージョンよりもキーボードの割合が大きく、ボーカルも強調されています。

Brilliant Years

作詞・作曲: hyde / 編曲: L'Arc〜en〜Ciel

歯切れの良いアコースティックギターのカッティングが心地よい、ハイテンポなロックナンバーです。hydeは、アルバムのレコーディング前に制作したと語っています。当初はアルバム収録曲の候補でしたが、結果的にシングルのカップリングとして発表されました。hydeは、アルバム収録曲を絞る際にこの曲はなくても良いと判断し、kenは、アルバム全体のバランスを考えた結果、カップリングになったと語っています。メジャーデビュー直後のライブで頻繁に演奏されていた曲で、ライブでは前奏に新たなフレーズが追加されたバージョンで披露されることが多かったです。演奏時間は3分16秒で、インストゥルメンタルとカバー音源を除き、L'Arc〜en〜Cielが発表した音源の中で最も演奏時間が短い曲です。

タイアップ

Vivid Colors

日本テレビ系番組『ぐるぐるナインティナイン』エンディングテーマ

Brilliant Years

日本テレビ系番組『しんドラ』エンディングテーマ

参加ミュージシャン

hyde：Vocal
ken：Guitar
tetsu：Bass
sakura：Drums & Percussion
西平彰：Keyboards（Vivid Colors）

カバー

マキシ・プリースト （2012年、トリビュートアルバム『L'Arc〜en〜Ciel Tribute』に収録）

参考文献

『ロッキンf』、立東社、1995年9月号付録
『SHOXX』、音楽専科社、1995年9月号Vol.35
『GiGS』、シンコー・ミュージック、1995年9月号
『L'Arc〜en〜Ciel is』、シンコー・ミュージック、1996年
『別冊宝島1399 音楽誌が書かないＪポップ批評47 L'Arc-en-Cielの奇跡』、宝島社、2007年

収録アルバム

オリジナルアルバム

『heavenly』 (#1)

ベストアルバム

『The Best of L'Arc〜en〜Ciel 1994-1998』 (#1)
『The Best of L'Arc〜en〜Ciel c/w』 (#2)
* 『TWENITY 1991-1996』 (#1)

脚注

注釈

出典

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