VyOS

VyOSは、オープンソースで開発されているネットワークオペレーティングシステム（OS）であり、主にソフトウェアルーターとして利用されます。Debian GNU/Linux|GNU_Linuxを基盤としており、その高い安定性と柔軟性が特徴です。

概要

VyOSの起源は、かつてブロケード コミュニケーションズ システムズに買収されたVyattaに遡ります。Vyattaには無償版のVyatta Core Editionが存在しましたが、その開発が中止されたため、有志たちがバージョン6.6 R1をフォークし、VyOSとして開発を引き継ぎました。この経緯から、VyOSはオープンソースコミュニティの協力によって発展してきました。

リリース

VyOSの最初の主要リリースであるバージョン1.0.0（Hydrogen）は2013年12月22日に公開されました。続いて、バージョン1.1.0（Helium）が2014年10月9日にリリースされました。これらの初期バージョンは、Debian 6.0（Squeeze）をベースとしており、32ビットと64ビットの両方のアーキテクチャに対応したイメージが提供され、物理マシンと仮想マシンの両方で利用可能でした。

その後、2019年1月28日には、バージョン1.2.0（Crux）がリリースされました。このバージョンでは、ベースとなるDebianのバージョンが8（Jessie）に変更されています。バージョン1.0世代と1.1世代では、元素名がバージョン名に採用されていましたが、1.2以降は星座の名前に基づいて命名されるようになりました。

バージョン履歴

VyOSは、継続的に開発が進められており、定期的に新しいバージョンがリリースされています。各バージョンには、新機能の追加やバグ修正、パフォーマンスの改善などが含まれています。

VMwareサポート

バージョン1.0.2以降、VMware環境での利用を容易にするためのVyOSのOVAイメージが提供されています。このOVAイメージには、VMware Toolsも含まれており、VMware環境へのVyOSの導入と設定が簡単に行えます。OVAイメージは、VyOSの公式サイトやVMwareのサイトからダウンロードできます。

Amazon EC2サポート

同じくバージョン1.0.2以降、Amazon EC2ユーザーは、VyOSのAMI（Amazon Machine Image）を利用できるようになりました。これにより、Amazon EC2上でVyOSを簡単に起動し、利用を開始することができます。

システム要件

VyOSを動作させるための基本的なシステム要件は以下の通りです。

x86 CPU（1コア以上）
512MB以上のメモリー
2GB以上のストレージ

これらの要件を満たす環境であれば、VyOSをインストールして利用することができます。より複雑なネットワーク環境では、より高いスペックが推奨される場合があります。

外部リンク

VyOSの本家ページ(Wiki)
* 日本 VyOS ユーザー会

脚注

VyOSは、オープンソースのコミュニティによって支えられており、継続的な開発と改善が行われています。VyOSの利用は、ネットワークエンジニアにとって、より柔軟でコスト効率の高いネットワーク構築を実現する手段となります。

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