WASG

WASG (労働と社会的公正: 選挙による選択肢)

WASG（ヴァールアルターナティーヴェ）は、正式名称を「労働と社会的公正：ヴァールアルターナティーヴェ」といい、ドイツ社会民主党（SPD）の左派グループが中心となって結成された政党です。この政党は、後に左翼党（Die Linkspartei）を形成する主要な勢力の一つとなりました。

成立の背景

WASG結成の直接的な要因は、当時のドイツ社会民主党（SPD）が、ゲアハルト・シュレーダー首相の主導のもとで新自由主義的な政策を推進したことにあります。これに対し、SPD内の左派勢力は強く反発し、2005年1月に集団で離党し、WASGを結成するに至りました。その後、SPDの重鎮であったオスカー・ラフォンテーヌ元財務大臣が合流したことで、党勢は拡大し、総選挙にも参加しました。

元々、政府に批判的なSPDの党員や労働組合員が「労働と社会正義」というクラブを組織していました。2004年の議論を経て、このクラブがより上位の政党を構成する母体となることが決定し、2005年2月22日にWASGが正式に結成されました。

左翼党との統合

WASGは、民主社会党（PDS）との連携を深め、2005年には両党で政党連合「左翼党」を結成しました。これは単なる統一会派という枠組みを超えた、より緊密な協力関係を目指したものでした。そして、2007年6月17日には、WASGとPDSは正式に合併し、同名の政党「左翼党」として新たにスタートを切りました。

この合併により、ドイツの左派勢力は再編・強化され、連邦議会においても一定の議席を確保する勢力となりました。

党員数の推移

WASGの党員数は、2007年3月時点で約11,600人でした。しかし、2006年12月31日には党員数が一時的に減少したため、2007年9月には8,944人が新たに入党しています。党員数の変動は、党の勢力や社会的な支持の変化を反映するものとして注目されます。

参考文献

de:Arbeit & soziale Gerechtigkeit – Die Wahlalternative
en:Labour and Social Justice – The Electoral Alternative

関連項目

* 左翼党 (ドイツ))

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