WEDNESDAY 〜LOVE SONG BEST OF YUTAKA OZAKI

『WEDNESDAY 〜LOVE SONG BEST OF YUTAKA OZAKI』

日本のシンガーソングライター、尾崎豊の軌跡をたどるベストアルバムの一つに、2008年4月16日にソニー・ミュージックレコーズから発売された『WEDNESDAY 〜LOVE SONG BEST OF YUTAKA OZAKI』があります。

アルバム概要

このアルバムは、2008年という尾崎豊の17回忌という節目の年に合わせて企画されたものです。尾崎の逝去後、初めてファンからのリクエストを募って制作されたリクエスト・ベストアルバムという点で特筆されます。同日には、対となるロック曲集『SATURDAY 〜ROCK'N'ROLL BEST OF YUTAKA OZAKI』も同時にリリースされており、二枚揃って尾崎の多様な音楽性を網羅する企画盤となっています。

本作『WEDNESDAY 〜LOVE SONG BEST OF YUTAKA OZAKI』は、そのタイトルが示す通り、尾崎が遺した数々の楽曲の中から「ラブソング」に焦点を当てて選曲されたベスト盤です。収録曲は、ファンからの熱心なリクエストに基づいて選ばれており、多くのリスナーに愛されたバラードや恋愛に関する楽曲が集められています。特定のレコードレーベルに限定されず、CBS・ソニー（現在のソニー・ミュージックレコーズ）以外のレーベルから発表されたシングルやアルバム収録曲も含まれているため、尾崎のキャリア全体にわたる「ラブソング」の名曲群を一枚で聴くことができる構成となっています。

タイトルの由来とボーナストラック

アルバムタイトルの「WEDNESDAY」には、特別な意味が込められています。それは、本作にボーナストラックとして収録されている「シェリー」のライブバージョンに由来します。この音源は、1991年10月30日に東京の代々木オリンピックプール第一体育館で行われた尾崎豊のキャリア最後のライブにて収録されたものです。そして、この1991年10月30日こそ、まさに水曜日（WEDNESDAY）にあたっていたことから、アルバムの象徴的なタイトルとして採用されました。このボーナストラックは、尾崎の生前最後のパフォーマンスの一つを捉えた貴重な記録であり、アルバム全体に深みを与えています。

ボーナストラック参加ミュージシャン

ボーナストラックとして収録された「シェリー (LIVE VERSION)」の演奏には、以下のミュージシャンが参加しています。これは、尾崎豊の最後のツアーを支えたバンド、「Yutaka Ozaki & THE BIRTH TOUR BAND」のメンバーによる演奏です。

尾崎豊: ボーカル、ギター
西本明: キーボード
長田進: ギター
鈴川真樹: ギター
渡辺茂: エレクトリックベース
滝本季延: ドラムス
里村美和: パーカッション
関誠一郎: サクソフォーン、キーボード
岩本章子: コーラス
山根栄子: コーラス

この『WEDNESDAY 〜LOVE SONG BEST OF YUTAKA OZAKI』は、尾崎豊が歌い上げた普遍的な愛のメッセージを、ファンと共に選んだ形で集約した一枚であり、彼の音楽に触れる上で欠かせない作品の一つと言えるでしょう。

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