WEST8

WEST8：オランダ発、世界を舞台に活躍する環境デザイン集団

WEST8は、オランダのロッテルダムに拠点を置く、国際的に高い評価を得ている環境デザイングループです。ランドスケープアーキテクチャを専門とする設計事務所であり、その活動範囲は多岐に渡ります。ランドスケープデザインはもちろんのこと、都市デザイン、ユニークな橋梁や街路灯などのストリートファニチャーの設計にも携わっています。

WEST8のメンバーは、ランドスケープアーキテクト、建築家、都市計画家、アーバンデザイナーなど、多様な専門分野のデザイナー集団から構成されています。このマルチディシプリナリーな体制が、WEST8のデザインアプローチの強みとなっています。単なるランドスケープデザインにとどまらず、現代文化、都市アイデンティティ、公共空間といった、都市全体に関わるデザインや開発プロジェクトまでを幅広く手がけることが可能です。

著名建築家とのコラボレーション

WEST8は、世界的に有名な建築家との共同プロジェクトも数多く手がけてきました。リチャード・ロジャース、スティーブン・ホール、ドミニク・ペロー、レム・コールハース、ノーマン・フォスター、ヘルツォーク＆ド・ムーロン、MVRDV、ザハ・ハディッドなど、錚々たる建築家たちとの協働を通して、革新的な都市空間のデザインを生み出しています。

代表 アードリアーン・グーズ

WEST8を率いるアードリアーン・グーズは、オランダを代表するランドスケープアーキテクトの一人です。デルフト工科大学やハーバード大学デザイン大学院で客員教授を務めた経験を持ち、後進の育成にも積極的に関わっています。1987年、ヴァン・ベークと共にWEST8を設立。アムステルダム・スキポール空港のランドスケープデザインや、建築雑誌『Archis』の編集にも携わるなど、多方面で活躍しています。

デザインの特徴

WEST8のデザインは、単なる緑化や美化にとどまらない、前衛的で革新的なアプローチが特徴です。既存の枠にとらわれず、常にローカルなコンテクストや歴史、ランドスケープと生態系を考慮に入れながら、市場の動向や政治的状況といった外的要因も積極的に活用することで、独創的で持続可能な都市空間を創造しています。デザインプロセスにおいては、調査や開発パラメータ、社会的・政治的側面をデザインボキャブラリーに反映させ、マルチレベルの品質を保証。それによって、都市空間のアイデンティティを強化し、商業投資を促進する効果も生み出しています。

主要作品

WEST8はこれまでに世界各地で数多くのプロジェクトを手掛けています。代表的な作品としては、以下のものがあげられます。

東京キャナル・プロジェクト
スキポール空港環境計画
マドリッド・マンザナレス線状公園
モスクワ・ラグジュアリーヴィレッジ
ニュー・ワールド交響楽団新キャンパスと公園
Noorder公園アムステルダム
ジュビリー・ガーデン（ロンドン）
ワン・ノース・パーク（シンガポール）
トロント/ネイサン・フィリップス・スクエア
アルメレウ新市街IJlandランドスケープ
Maximapark
大エジプト博物館公園
ガバナーズ島（ニューヨーク）
マイアミビーチのサウンドスケープ
その他多数

これらの作品は、WEST8の多様な専門性と革新的なデザインアプローチが融合した、世界に誇る都市空間のデザインです。

参考文献

WEST8に関する書籍や論文は多数存在します。これらの参考文献を通じて、WEST8の設計思想やデザインプロセスをより深く理解することができます。

Adriaan Geuze、WEST8、Uitgeverijolo Pub.1995
Skira Editore、WEST8、2000
West 8: Skira Architecture Library / West8 作品集
MOSAICS WEST8 Birkhauser 2007
a＋u 2003年6月号、2007年7月号
* その他多数の書籍、論文、雑誌記事など

WEST8は、これからも世界中の都市空間をより豊かに、そして持続可能なものにするために、その創造性を活かし続けていくでしょう。

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