WORLD WING

ドコモの国際ローミングサービス「WORLD WING」徹底解説



NTTドコモが提供する国際ローミングサービス「WORLD WING」は、2003年6月のFOMA向けサービス開始以来、世界中で利用できる携帯電話サービスとして進化を遂げてきました。本記事では、WORLD WINGのサービス内容、料金体系、歴史、そして便利な付帯サービスについて詳細に解説します。

サービス概要



WORLD WINGは、日本のドコモ回線契約のまま、海外でも通話やデータ通信を利用できるサービスです。電話番号やメールアドレスはそのまま利用でき、対応機種であれば特別な設定なしで海外でも利用可能です。ただし、機種によっては設定が必要な場合があります。対応機種以外を利用する場合は、空港などのドコモワールドカウンターやドコモショップで対応端末をレンタルし、SIMカードを交換することで利用できます。2007年秋以降発売されたFOMAやXi機種、らくらくホンシリーズなどは、概ねWORLD WINGに対応しています。2014年にはLTE対応も開始され、さらに利便性が向上しました。2022年7月15日からは、一部の国で5Gローミングも開始されています。

料金体系



WORLD WINGの料金は、利用国、通信事業者、発信先によって異なります。通話料金は、滞在国への通話、日本への通話、その他諸外国への通話料金の3種類があり、それぞれ料金が異なります。着信料金は、日本からの着信転送料に加え、国によっては着信料が発生する場合があります。着信拒否設定も可能です。

パケット通信料金は、通常1パケット(128バイト)0.2円ですが、特定の通信事業者を利用する場合は、一定量までは従量課金、それ以降は定額制となる場合があります。iモード利用時は、セッションごとに別途アクセス利用料が発生します。

2010年9月1日からは、海外でのパケット通信料金を定額にする「海外パケ・ホーダイ」が開始され、特にデータ通信量の多いユーザーには有用です。1日最大2980円で、iモード、スマートフォン、モデム接続のパケット通信が利用できます。

SMSは、発信100円、受信無料です。ドコモの料金プランの無料通話分やパケットパック定額料は、海外パケ・ホーダイを除き、WORLD WINGでも利用できます。そのため、海外渡航時は高めの料金プランに変更する方がお得になる場合もあります。

サービスの歴史と進化



WORLD WINGは、当初FOMA向けのサービスとして開始されましたが、後にmova向けの国際ローミングサービス「WORLD WALKER」を統合し、名称を統一しました。FOMA端末の国際ローミング対応機種の増加や、GSMや3G周波数帯の対応状況によって、ドコモは端末をいくつかのクラスに分類しています。LTE対応開始により、クラス5が追加されました。

2009年には、韓国のKTとの共同開発による「海外プラスナンバー」サービスを開始しました。これは、ドコモのFOMAカードにKTの電話番号を書き込み、韓国でKTの電話番号で通話できるサービスで、国際ローミング通話料金を割引くことができました。しかし、市場環境の変化により、2016年10月31日にサービスが終了しています。

2012年7月1日には、海外の公衆無線LANスポットを利用できるWi-Fiローミングサービスを開始しましたが、2021年12月14日にサービスは終了しています。

mova向けのサービスは、端末が日本国外では使用できないため、SIMカードを利用した擬似的な国際ローミングを提供していました。movaサービスの停波に伴い、関連サービスも終了しています。

レンタルサービスとサポート



WORLD WING非対応のFOMA端末を利用する場合は、対応端末をレンタルできます。ドコモショップ、ドコモワールドカウンター、または宅配でレンタル可能です。レンタル料金は、事前予約で300円/日、直前予約などで500円/日です。DCMX会員は年2回まで無料レンタルが可能です。

ドコモワールドカウンターは、主要空港などに設置され、端末レンタル、サービス申込、操作説明などのサポートを提供しています。また、海外の主要都市では、無料充電サービスなどのサポートを提供しています。

まとめ



WORLD WINGは、日本のドコモ回線契約のまま、世界中で通信サービスを利用できる便利なサービスです。料金体系や対応機種などを事前に確認し、適切なプランを選択することで、安心して海外旅行や出張を楽しむことができます。最新のサービス情報や料金は、ドコモの公式ウェブサイトでご確認ください。

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