WWEネットワーク

WWEネットワークは、プロレス団体WWEが運営するインターネットテレビ局として、2014年2月24日に開局しました。開局当初は月額9.99ドルという料金設定が特徴で、「For Just 9.99」というスローガンも用いられていました。

サービスは当初アメリカ国内のみでしたが、その後ヨーロッパ、北アフリカ、アジア、オセアニアなど世界各地へ展開されました。

主なコンテンツとしては、WWEのPPVイベント（現在はPLEと呼称）の生中継や、過去の試合のアーカイブ配信が中心でした。また、WWEだけでなく、かつて存在したWCWやECWといった団体のアーカイブ映像も配信され、往年のプロレスファンにとっても貴重なコンテンツとなっていました。その他にも、WWEスーパースターに焦点を当てたドキュメンタリー番組や、リアリティ番組といったオリジナル番組も制作・配信されていました。

しかし、2021年に大きな転換期を迎えます。アメリカ国内での独占配信権がNBCユニバーサルに買収され、WWEネットワークは同社のストリーミングサービスであるPeacockに統合されることとなりました。これにより、アメリカ国内ではWWEネットワークの単独サービスは終了し、Peacock内でWWEコンテンツが提供される形に移行しました。この動きはアメリカ国内のみならず、他の国や地域にも影響を与え、既存サービスとの統合が進められました。

日本においては、2023年10月にABEMAにほとんどのコンテンツが移管されました。これにより、日本国内ではABEMAを通じてWWEのコンテンツを楽しむことができるようになりました。しかし、WWEの主要番組であるロウ（Raw）の全世界放映権が2025年からNetflixに完全移行することが決定したため、WWEネットワーク自体は2024年12月31日をもって閉局することが予定されています。なお、米国外における今後のサービス提供に関しては、現時点では未定となっています。

WWEネットワークは、開局から10年という短い期間ではありましたが、プロレスファンにとっては見逃せないコンテンツを数多く提供してきました。過去の名勝負をいつでも見返すことができ、ドキュメンタリー番組でスーパースターの新たな一面を知ることができたのは、WWEネットワークの大きな功績といえるでしょう。

サービス終了は残念ではありますが、今後はPeacockやABEMA、NetflixといったプラットフォームでWWEのコンテンツを楽しむことができます。ファンは、それぞれのプラットフォームでのWWEコンテンツの展開に期待を寄せていることでしょう。

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