WebSphere Application Server
WebSphere Application Server（WAS）は、IBMが開発・販売している、Jakarta EE仕様に準拠したアプリケーションサーバです。WebSphereブランドの中核製品として、エンタープライズシステムにおける重要な役割を担っています。WASは、オープンな標準技術であるJakarta EE、XML、Webサービスを基盤としており、世界各地のIBM研究部門で、ランタイム製品や開発ツールが開発されています。
WASの大きな特徴は、そのスケーラビリティと信頼性にあります。メインフレーム版である「WebSphere Application Server for z/OS」から、Windows環境まで幅広く対応しており、大規模システムでの実績も多数あります。また、WASはHTTPトランスポートチャネルを備えているため、単独でWebサーバーとして機能できます。さらに、プラグインを利用することで、既存のWebサーバーのバックエンドとしても動作可能です。
サポートするWebサーバーには、以下のものがあります。
Apache HTTP Server
Netscape Enterprise Server
Microsoft Internet Information Services (IIS)
IBM HTTP Server (IHS) （i5/OS用、z/OS用、AIX/Linux/Solaris/Windows用）
WASは、プラットフォームごとに機能範囲に応じた複数のパッケージが提供されています。主なパッケージは以下の通りです。
WebSphere Application Server（Base版）: WASの基本となるパッケージで、IBM HTTP Server(IHS)が同梱されています。
WebSphere Application Server Express（Express版）: Base版と同等の機能を持ちますが、プラットフォームやライセンス条件に制限があります。
WebSphere Application Server Network Deployment（ND版）: Base版の機能に加え、クラスタ対応（Edgeコンポーネント、セッション共有、Deployment Managerなど）が追加されています。
WebSphere Application Server Community Edition（WAS-CE）: Apache Geronimoをベースとした、無償で軽量なJ2EE準拠のアプリケーションサーバです。
WASは、初期のベータ版「Servlet Express」から、長年にわたり進化を続けてきました。以下に主なバージョンと特徴を示します。
バージョン 1 （1998年6月）: Java Servletエンジンに基づく実装。
バージョン 2 （1999年4月）: Java BeansとCORBAをサポート。Linuxサポートが追加。Standard Edition (SE)とAdvanced Edition (AE) が存在。
バージョン 3 （1999年11月30日）: JDK 1.1.6〜1.1.8およびJ2EE 1.0準拠。OS/400（現在のi5/OS）とOS/390（現在のz/OS）をサポート。SE/AEに加え、Enterprise Edition (EE) が追加。
バージョン 3.5 （2000年7月26日）: ベースとなる実行環境をJDK 1.2.2にバージョンアップ。
バージョン 4: J2EE 1.2準拠。Advanced Edition single (AEs)とDeveloper Edition (AEd) が追加。クラスター構成では動作不可。
バージョン 5 （2002年11月19日）: J2EE 1.3準拠。コードベースが一新され、プラットフォーム間で共通のコードベースを使用。XMLファイルによる構成リポジトリ。Java Message Service (JMS) サーバ機能を内蔵。
バージョン 5.1 （2004年4月）: JDKが1.4.2にアップデート。Jythonをスクリプト言語として採用。
バージョン 6 （2004年12月）: J2EE 1.4準拠。セキュリティが強化。
バージョン 6.1 （2006年5月）: Java Standard Edition 1.5サポート。JSR 160、JSR 168をサポート。SIPサーブレット、JSFウィジェットライブラリ、世代別GCなどが提供される新しいVM - J9 JVMが導入。
WebServices Feature Pack （2006年10月）: StAX、WS-Addressing、JAXB、SOAPメッセージ転送最適化機構 (MTOM) などをサポート。
バージョン 7.0 （2008年9月）: Java 6.0。Java EE 5.0認定。
バージョン 8.0 （2011年6月）: Java 6.0。Java EE 6.0準拠。Javaバッチをサポート。
バージョン 8.5 （2012年6月）: Java 7.0。軽量で高速起動可能な新しい環境Liberty Profileを導入。アプリケーション・エディション管理機能。
バージョン 9.0 （2016年6月）: Java 8.0。Java EE 7.0認定。
Libertyランタイム: 2018年6月リリースの18.0.0.2で、Java EE 8に準拠。
WASは、エンタープライズ環境におけるアプリケーション開発と運用において、信頼性の高い基盤として広く利用されています。最新のJava EE仕様への対応や、Liberty Profileのような軽量なランタイムの導入など、技術の進化に合わせた柔軟な対応もWASの魅力の一つです。
Javaプラットフォーム
アプリケーションサーバ
IBM WebSphere Application Server詳細
IBM マーケットプレイス
IBM ソフトウェア
IBM 無料評価版
WebSphere Application Server - IBM Knowledge Center
* Recommended updates for WebSphere Application Server - IBM
特徴
WASの大きな特徴は、そのスケーラビリティと信頼性にあります。メインフレーム版である「WebSphere Application Server for z/OS」から、Windows環境まで幅広く対応しており、大規模システムでの実績も多数あります。また、WASはHTTPトランスポートチャネルを備えているため、単独でWebサーバーとして機能できます。さらに、プラグインを利用することで、既存のWebサーバーのバックエンドとしても動作可能です。
サポートするWebサーバーには、以下のものがあります。
Apache HTTP Server
Netscape Enterprise Server
Microsoft Internet Information Services (IIS)
IBM HTTP Server (IHS) （i5/OS用、z/OS用、AIX/Linux/Solaris/Windows用）
製品パッケージ
WASは、プラットフォームごとに機能範囲に応じた複数のパッケージが提供されています。主なパッケージは以下の通りです。
WebSphere Application Server（Base版）: WASの基本となるパッケージで、IBM HTTP Server(IHS)が同梱されています。
WebSphere Application Server Express（Express版）: Base版と同等の機能を持ちますが、プラットフォームやライセンス条件に制限があります。
WebSphere Application Server Network Deployment（ND版）: Base版の機能に加え、クラスタ対応（Edgeコンポーネント、セッション共有、Deployment Managerなど）が追加されています。
WebSphere Application Server Community Edition（WAS-CE）: Apache Geronimoをベースとした、無償で軽量なJ2EE準拠のアプリケーションサーバです。
バージョン
WASは、初期のベータ版「Servlet Express」から、長年にわたり進化を続けてきました。以下に主なバージョンと特徴を示します。
バージョン 1 （1998年6月）: Java Servletエンジンに基づく実装。
バージョン 2 （1999年4月）: Java BeansとCORBAをサポート。Linuxサポートが追加。Standard Edition (SE)とAdvanced Edition (AE) が存在。
バージョン 3 （1999年11月30日）: JDK 1.1.6〜1.1.8およびJ2EE 1.0準拠。OS/400（現在のi5/OS）とOS/390（現在のz/OS）をサポート。SE/AEに加え、Enterprise Edition (EE) が追加。
バージョン 3.5 （2000年7月26日）: ベースとなる実行環境をJDK 1.2.2にバージョンアップ。
バージョン 4: J2EE 1.2準拠。Advanced Edition single (AEs)とDeveloper Edition (AEd) が追加。クラスター構成では動作不可。
バージョン 5 （2002年11月19日）: J2EE 1.3準拠。コードベースが一新され、プラットフォーム間で共通のコードベースを使用。XMLファイルによる構成リポジトリ。Java Message Service (JMS) サーバ機能を内蔵。
バージョン 5.1 （2004年4月）: JDKが1.4.2にアップデート。Jythonをスクリプト言語として採用。
バージョン 6 （2004年12月）: J2EE 1.4準拠。セキュリティが強化。
バージョン 6.1 （2006年5月）: Java Standard Edition 1.5サポート。JSR 160、JSR 168をサポート。SIPサーブレット、JSFウィジェットライブラリ、世代別GCなどが提供される新しいVM - J9 JVMが導入。
WebServices Feature Pack （2006年10月）: StAX、WS-Addressing、JAXB、SOAPメッセージ転送最適化機構 (MTOM) などをサポート。
バージョン 7.0 （2008年9月）: Java 6.0。Java EE 5.0認定。
バージョン 8.0 （2011年6月）: Java 6.0。Java EE 6.0準拠。Javaバッチをサポート。
バージョン 8.5 （2012年6月）: Java 7.0。軽量で高速起動可能な新しい環境Liberty Profileを導入。アプリケーション・エディション管理機能。
バージョン 9.0 （2016年6月）: Java 8.0。Java EE 7.0認定。
Libertyランタイム: 2018年6月リリースの18.0.0.2で、Java EE 8に準拠。
脚注
WASは、エンタープライズ環境におけるアプリケーション開発と運用において、信頼性の高い基盤として広く利用されています。最新のJava EE仕様への対応や、Liberty Profileのような軽量なランタイムの導入など、技術の進化に合わせた柔軟な対応もWASの魅力の一つです。
関連項目
Javaプラットフォーム
アプリケーションサーバ
外部リンク
IBM WebSphere Application Server詳細
IBM マーケットプレイス
IBM ソフトウェア
IBM 無料評価版
WebSphere Application Server - IBM Knowledge Center
* Recommended updates for WebSphere Application Server - IBM
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