WebSynth

WebSynth：懐かしのソフトウェアシンセサイザー



WebSynthは、FAITH社が開発したソフトウェアシンセサイザーです。General MIDI規格に準拠しており、SC-88と同等の高音質とGS互換性を持ち合わせていました。ONKYOの一部のサウンドカードにバンドルされていたことで、多くのユーザーに親しまれた製品と言えるでしょう。当初はインターネット経由で音色データをダウンロードできる機能が予定されていましたが、最終的には実装されませんでした。

主要な特徴



WebSynthは、シンプルながらも高機能なソフトウェアシンセサイザーです。専用のプレイヤーソフトウェアは必要なく、Windowsにインストールするだけで使用できます。コントロールパネルから、サンプリング周波数、エフェクトの種類や強度、同時発音数、音量レベル、CPU負荷、サウンドキャッシュといったパラメーターを調整可能です。

ただし、初期設定では他社製品に比べて音量がやや小さめに設定されているため、音量調整が必要となる場合があります。この点は、WebSynthを使用する上で留意すべき点と言えるでしょう。

ハードウェアとソフトウェアの連携



対応OSはWindows 95、98、98SE、Me、2000です。Windows XPについては公式には対応していませんでしたが、動作するケースもあったようです。Windows Meでは、デバイスマネージャーから手動でインストールする必要がありました。

WebSynthは、ONKYO製サウンドカードだけでなく、他社製のサウンドカードでも使用できるように改良されたバージョンも存在します。WebSynth D-77として、FAITH社のUSBサウンドデバイスなどにバンドルされていました。さらに、ゲーム機であるPlayStationとPlayStation 2にも搭載されており、家庭用ゲーム機でもそのサウンドを楽しむことができました。ただし、ゲーム機版ではエフェクトの種類や同時発音数が削減されています。

詳細な仕様



項目仕様
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発音方式PCM
パート数16
最大同時発音数128 (製品によっては256)
再生レート22.05kHz/44.1kHz (製品によっては22.05kHzのみ)
サンプリング周波数44.1kHz
波形サイズ2.3MB
音色数674音色、15ドラムセット
エフェクトリバーブ、コーラス
エフェクトコントロールチャンネル毎
ダイナミックフィルタTVF
対応メッセージGM/GS/+α
MIDI IN可
MIDI IN速度50～500ms以下
対応OSWindows 98/98SE/Me/2000
推奨CPUPentium II 233MHz以上
必要メモリ32MB以上 (製品によっては64MB以上)

まとめ



WebSynthは、その時代において高い音質と機能性を備えたソフトウェアシンセサイザーでした。多くのユーザーに利用され、幅広い音楽制作環境で活躍した製品と言えるでしょう。現在では新しいソフトウェアシンセサイザーが登場していますが、WebSynthは音楽史において重要な役割を果たした製品として記憶されています。 シンプルながらも高品質なサウンドを提供したWebSynthは、古き良き時代のソフトウェアシンセサイザーを代表する製品の一つとして、今もなお多くの音楽ファンから愛されています。

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