While文

while文とは

while文は、プログラミング言語において、特定の条件が満たされている間、一連の処理を繰り返し実行するための制御構造です。この制御構造は、ループとも呼ばれ、プログラムの自動化や反復処理に不可欠です。

while文の基本的な仕組み

while文は、まず与えられた条件式を評価します。この条件式が真（true）である限り、while文に続くブロック内の処理が繰り返し実行されます。条件式が偽（false）になると、ループは終了し、プログラムはwhile文の次の命令へと進みます。

一般的に、while文はループの開始時に条件を評価するため、条件式が最初から偽であった場合、ループ内の処理は一度も実行されません。この点が、後述するdo-while文との大きな違いです。

do-while文との違い

多くのプログラミング言語では、while文に加えて、do-while文も提供されています。do-while文は、ループの最後に条件式を評価するという点で、while文とは異なります。これにより、do-while文では、少なくとも一度はループ内の処理が実行されることが保証されます。

様々な言語でのwhile文

C言語とその派生言語

C言語、C++、C#、Javaなどの言語では、while文は以下のような一般的な構文を持ちます。

c
while (条件式) {
// 実行する処理
}


この例では、`条件式`が真である限り、波括弧 `{}` で囲まれたブロック内の処理が繰り返し実行されます。条件式は、変数の値や複雑な論理演算の結果など、様々なものが利用できます。

Pascal

Pascalでは、while文は `while` と `do` というキーワードを使って記述されます。

pascal
while 条件式 do
begin
// 実行する処理
end;


Pascalでは、複数の文をループ内で実行する場合、`begin` と `end` で囲んでブロックにする必要があります。また、do-while文に相当する制御構造としては、`repeat-until` 文が存在します。

Basic

Visual BasicやFull BASICでは、while文は `While` と `End While` （または `Wend`）を使って記述されます。

vbnet
While 条件式
' 実行する処理
End While


Basicには、より柔軟な `Do...Loop` 文も存在します。`Do While` を使えばwhile文と同じ動作になりますし、`Do Until` を使えば、Pascalの `repeat-until` 文に相当する動作をさせることができます。

vbnet
Do While 条件式
' 実行する処理
Loop

Do
' 実行する処理
Loop Until 条件式

ループの制御

ループを制御するために、break文とcontinue文が利用できる言語もあります。

break文: ループの実行を途中で中断し、ループから脱出します。例えば、特定の条件が満たされた場合などにループを抜けるために使用します。
continue文: ループの残りの処理をスキップし、次のループの反復に移ります。例えば、特定の値に対して処理をスキップしたい場合などに使用します。

また、goto文を使ってループから脱出することも可能ですが、一般的にはbreak文のほうが推奨されます。

while文の注意点

while文を使用する際には、無限ループに陥らないように注意が必要です。無限ループとは、条件式が常に真であるため、ループが永遠に終わらない状態のことです。無限ループは、プログラムが停止する原因となるため、条件式を適切に設定し、ループが終了するようにする必要があります。

まとめ

while文は、条件に基づいて繰り返し処理を行うための基本的な制御構造です。プログラムの効率化や自動化に不可欠な要素であり、プログラミングを行う上で必ず理解しておく必要があります。各言語で構文や振る舞いに違いはありますが、基本的な考え方は共通しています。

もう一度検索