World Register of Marine Species

World Register of Marine Species (WoRMS)

World Register of Marine Species（略称:WoRMS）は、海洋生物に関する国際的なデータベースです。このデータベースは、生物多様性に関する情報を網羅し、世界中の研究者たちがアクセスできる重要なリソースとして機能しています。日本語では「国際海洋生物種目録」や「海洋生物種の世界登録簿」とも呼ばれています。

WoRMSは2008年に設立され、ベルギーのフランダース海洋研究所を拠点に、200人以上の研究者が協力してデータベースを構築しました。2021年3月12日の公式発表では、登録されている種の数はおよそ41万9000種となり、その中で約22万8445種の有効性が確認されました。残りの約19万400種はシノニムとして分類され、無効とされています。これは海洋生物の分類とその理解を深めるためには不可欠な情報となっています。

このデータベースの大きな特徴の一つは、毎年「注目すべき海洋生物の新種トップ10」を発表している点です。このイベントは3月19日の「分類学者に感謝する日」に開催され、前年に登録された新種から選ばれた10種が紹介されます。これにより、海洋生物の新たな発見に光を当て、研究者や一般の関心を引きつける役割を果たしています。

注目すべき海洋生物の新種トップ10

次に、WoRMSが選出した注目の新種をいくつか見ていきましょう。

2007-2017年に選ばれた新種

• - コンドロクラディア・リラ
• - パラオムカシウナギ
• - ダーウィンシリス – 世界でわずか3例の発見となるキングギドラシリスの近縁種
• - Marivagia stellata
• - ザマミハナゴケ – 沖縄の座間味で発見

2017年

• - マリアナスネイルフィッシュ
• - ハリープラクス・セブルス – キャラクターの名前からの命名
• - Desis bobmarleyi
• - カクレマンボウ

2018年

• - Squalus hawaiiensis – ハワイアンツノザメ
• - Paguropsis confusa – 深海に棲むキンチャクヤドカリの仲間

これらの例からもわかるように、WoRMSは新種の発見を通じて海洋生物の多様性を広く知らしめ、普及させる役割を担っています。これにより、次世代の科学者たちが海洋生物学に興味を持ち、更なる研究を促進することが期待されます。また、海洋生物のデータベースとしての役割だけでなく、環境保護や生態系の維持にも寄与することができます。

公式ウェブサイト

WoRMSの公式サイトでは、登録されている海洋生物の詳細情報や新種の発表など、さまざまな情報が公開されています。不要不急の外出を避けつつ、オンラインで最新の研究に触れる良い機会となるでしょう。

関連項目

WoRMSに関連する情報源として、生物分類樹データベースやウィキスピーシーズ、AlgaeBaseなどがあり、個別の生物種に関する情報をさらに深く学ぶことができます。これらのリソースを活用することで、海洋生物に関する知識を一層深めることができるでしょう。

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