Write (UNIX)

writeコマンドとは

writeコマンドは、Unix系オペレーティングシステムで利用可能なコマンドの一つです。このコマンドを使用することで、システム上の他のユーザーに対して、リアルタイムでメッセージを送ることができます。メッセージは、相手のユーザーが現在利用している端末に直接表示されます。

歴史

writeコマンドは、初期のResearch Unixに搭載されており、その歴史は非常に古いと言えます。初期のUnixシステムにおける基本的なコミュニケーションツールの一つとして、長年にわたり利用されてきました。

使用法

writeコマンドの基本的な使用法は次のとおりです。

bash
write [ユーザー名] [端末名(オプション)]

• - `ユーザー名`: メッセージを送信したい相手のユーザー名を指定します。
• - `端末名`: オプションで、相手のユーザーが複数の端末を使用している場合に、特定の端末を指定します。

メッセージを送信するには、`write`コマンドに続けて相手のユーザー名を入力し、Enterキーを押します。その後、メッセージを入力し、最後にCtrl+Dを押してメッセージ送信を完了します。

例えば、ユーザー`user1`が端末`pst/7`を使用している場合、`user2`がメッセージを送信するには、次のように入力します。

bash
write user1 pst/7


メッセージを入力後、Ctrl+Dを押下します。

もし`user1`が1つの端末しか使用していない場合は、端末名を省略できます。

bash
write user1


この場合、`user1`が現在使用している端末にメッセージが送信されます。

メッセージの表示

メッセージが送信されると、受信側のユーザーの端末には次のような形式で表示されます。


Message from user2@hostname on ttyXX at HH:MM ...


ここで、`user2`はメッセージ送信者、`hostname`は送信元のホスト名、`ttyXX`は受信側の端末、`HH:MM`は送信時刻を表します。

セッションの終了

`write`コマンドによるメッセージ送信セッションは、EOF（End of File）文字を送信することで終了します。通常はCtrl+Dを押すことで、EOFを送信できます。`write`コマンドは、一度に複数行のメッセージを送信できますが、メッセージの最後に必ずCtrl+Dを入力してセッションを終了する必要があることに注意してください。

注意点

• - `write`コマンドは、リアルタイムなコミュニケーションを目的としていますが、メッセージが確実に相手に届くことを保証するものではありません。特に、相手が別の作業をしていたり、端末をロックしていたりする場合は、メッセージがすぐに表示されないことがあります。
• - メッセージが相手の画面に直接表示されるため、プライベートな情報を送信する際は注意が必要です。

関連コマンド

`write`コマンドと関連するコマンドとして、以下のようなものがあります。

• - talk: 別のユーザーと双方向でチャットを行うためのコマンドです。
• - wall: システム上のすべてのユーザーに対してメッセージをブロードキャストするためのコマンドです。

まとめ

`write`コマンドは、Unix系システムにおける基本的なメッセージングツールとして、非常にシンプルで直接的なコミュニケーション手段を提供します。その歴史や使い方を理解することで、Unix環境での作業がよりスムーズになるでしょう。

参考資料

• - UNIXユーティリティの一覧

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