W・S

WEST SIDE 1stアルバム『W・S（ダブル・エス）』：最初で最後の輝き

2001年12月12日、WEST SIDEのファーストアルバム『W・S（ダブル・エス）』がリリースされました。しかし、このアルバムは彼らが世に送り出した最初で最後の作品となりました。オリコンチャートでは最高19位を記録しましたが、その後の活動休止により、このアルバムはWEST SIDEの軌跡を凝縮した、唯一無二の存在となったのです。

アルバムの概要

初回限定盤は、銀色のスリーブパッケージという特別な仕様で発売されました。ジャケットや収録曲は、初回限定盤と通常盤で共通です。アルバムは、彼らのシングル表題曲と、アルバムのために書き下ろされたオリジナル曲で構成されています。カップリング曲は収録されておらず、シングルバージョンとは異なるアレンジが施された楽曲も含まれています。

中でも注目すべきは、「Concept：」と表記された楽曲たちです。これは、メンバーそれぞれが「こういう歌を歌いたい」というアイデアを持ち寄り、制作された楽曲、あるいはプロデューサーの横山輝一氏がメンバーをイメージして作詞・作曲した楽曲です。多くの楽曲において、そのコンセプトとなったメンバーがボーカルを担当しています。

後に「Hit The Road Jack」はライブDVDに収録されましたが、「僕は何処にいる？」は現在もシングルでのみ聴くことができる貴重な楽曲となっています。

各楽曲の詳細

以下、各楽曲について詳細に見ていきましょう。

Right Here,Right Now (Album Version)：作詞・作曲：横山輝一。2ndシングルとしてリリースされた楽曲のアルバムバージョン。シングルバージョンとは異なるミックスが施されています。
DAILY (Concept：宇治原史規)：作詞・作曲：横山輝一。ロザンの宇治原史規がリードボーカルを務める楽曲。仕事に追われ、恋人との関係に悩んでいる男性を描写しています。
18 (Concept：梶原雄太)：作詞・作曲：横山輝一。毎日放送の番組「オジャング」のエンディングテーマとして使用されました。サビ以外の部分は梶原雄太が歌唱しています。
Answer For Your Love (Concept：高井俊彦)：作詞：高井俊彦/横山輝一、作曲：横山輝一。フジテレビの番組「コント1000本ノック」のエンディングテーマ。Aメロは高井俊彦が、サビは高井俊彦と女性コーラスによる構成で、WEST SIDE唯一のソロ楽曲と言えるでしょう。
SENSATION (Concept：西野亮廣)：作詞・作曲：横山輝一。飲料ドリンクのCMソングとして使用されました。西野亮廣と梶原雄太がメインボーカルを務め、最後のサビでは横山輝一による輪唱が聴けます。
I'm in love with you (Concept：菅広文)：作詞・作曲：横山輝一。梶原雄太がメインボーカルを担当し、菅広文はBメロとサビでコーラスとして参加しています。
WEST LOVE SHINE：作詞：森雪之丞、作曲：Korn。1stシングルとしてリリースされた楽曲で、アルバム唯一のKorn作曲作品です。シングルバージョンがそのまま収録されています。
SWAY：作詞・作曲：横山輝一。
I'll Be〜それぞれのFieldへ〜：作詞・作曲：横山輝一。
MISSING (Concept：中川貴志)：作詞・作曲：横山輝一。失恋の悲しみを歌ったバラード。AメロとBメロにはボーカルエフェクトがかけられています。

まとめ

『W・S（ダブル・エス）』は、WEST SIDEの才能と情熱が凝縮された、唯一無二のアルバムです。活動休止という状況の中でリリースされた、彼らの集大成と言える作品は、聴く者に多くの感動と余韻を残します。 各メンバーの個性と、プロデューサーである横山輝一氏の高い音楽性が融合し、完成度の高い楽曲群が並んでいます。彼らの音楽を愛するファンにとって、永遠に語り継がれるべき名盤と言えるでしょう。

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