X X X

シングル「X X X」とは

「X X X」（キス・キス・キス）は、L'Arc〜en〜Cielの38枚目となるシングルであり、2011年10月12日にKi/oon Recordsからリリースされました。この作品は、前作「GOOD LUCK MY WAY」から約3ヶ月半ぶりのシングルであり、L'Arc〜en〜Cielの2011年第2弾のシングルとなります。

制作背景

「X X X」のレコーディングは、2010年9月頃から本格的に進められていたアルバム『BUTTERFLY』の制作の一環として行われました。表題曲「X X X」は、ボーカルのhydeが制作した楽曲で、R&Bとメタルを組み合わせるという独自のコンセプトのもとに作られました。hydeは、「ロックに対する何らかの反論のような形で、実際にはポップスやR&Bがより重厚でロック的な側面を持っていると感じ、双方を融合させることで新たな音楽スタイルの確立を目指した」と語っています。

この曲には、L'Arc〜en〜Cielの音楽に対する新たなアプローチが示されており、ポップスの中にもロックの要素を見出すことができるという考え方が反映されています。例えば、hydeはモーニング娘。の「LOVEマシーン」に触れながら、ポップスが持つロック的な魅力についても言及しています。

ライヴでの人気

「X X X」は、リリース後のライヴで頻繁に演奏される人気曲となり、2010年代以降のL'Arc〜en〜Cielのライヴセットリストにおいてスタンダードな位置を占めています。2012年には、世界10都市を巡るライヴツアー「WORLD TOUR 2012」において、アメリカのマディソン・スクエア・ガーデンでこの曲が披露されるなど、国際的な場でも多くのファンに親しまれました。

カップリング曲とアレンジ

シングルのカップリング曲には、過去の楽曲をアコースティックアレンジで再構築した「L'Acoustic Version」が収められています。このアレンジは、L'Arc〜en〜Cielのメンバーが持ち回りでプロデュースを担当したのが特徴的で、最初は「L'Arc-Un-plugged」という名称で進められる予定でしたが、商標の問題から現行の名称に変更されました。

このアコースティックアレンジは、メンバーに新たな側面を示すことを目的としており、hydeはこのプロジェクトが新しい「L'Arc〜en〜Ciel」を感じさせる機会になると考えていました。

リリースプロモーション

本作のリリース時には、写真週刊誌『FRIDAY』がメンバー同士の親密さを匂わせるような報道を行い、これに対してL'Arc〜en〜Cielは公式サイトで事実無根であることを断言しました。このリポートはファンの間で話題を呼び、SNS上で多くの憶測が飛び交い、結果的にプロモーション効果をあげることに成功しました。

チャート成績

シングルは、オリコンの週間シングルチャートで2011年10月24日付けの首位を獲得し、これはL'Arc〜en〜Cielにとって1990年代から2010年代にかけての連続での快挙となりました。また、Billboard JAPANの週間総合チャートやHot 100でも首位を獲得しています。

ミュージックビデオ

「X X X」のミュージックビデオはL'Arc〜en〜Ciel自身がディレクションを手掛け、旧約聖書のテーマを基にした映像が展開されます。hydeはこのビデオ制作において多くの意見を反映させ、アートワークも統一感を持たせるよう工夫されています。

総評

「X X X」は、L'Arc〜en〜Cielの音楽スタイルの幅を広げ、ロックとポップスが共存する新しい試みを示した作品です。特に、歌詞には女性的な表現が取り入れられ、これまでの彼らの楽曲とは一線を画した仕上がりとなっています。このシングルを通じて、バンドは新たな魅力をファンに提供し続けています。

もう一度検索