X+Y=LOVE

「X+Y=LOVE」（エックスプラスワイイコールラブ）は、1970年8月10日にリリースされた、ちあきなおみのシングルです。

この楽曲は、前作「四つのお願い」に続き、2作連続でオリコンチャートのトップ10入りを果たしました。1970年7月10日に発売されたアルバム『四つのお願い あなたに呼びかけるちきなおみ』からのシングルカットとしてリリースされています。

当時、ちあきなおみは「お色気アイドル路線」で人気を博しており、「X+Y=LOVE」はその象徴的な楽曲の一つと言えるでしょう。オリコン週間チャートには16週にわたってランクインし、最高位5位を記録。累計で約22万枚を売り上げる大ヒットとなりました。また、同年には、バスガイド役で出演した松竹映画「喜劇 冠婚葬祭入門」の中で、本楽曲を歌うシーンが挿入されています。

楽曲制作のエピソードも興味深く、作詞を担当した白鳥朝詠が旅先の温泉宿から作曲の鈴木淳に電話をかけ、「面白い詞ができた」と伝えました。電話越しに鈴木がメモを取った歌詞を見たところ、まるで数学の方程式のような内容だったため、鈴木は「何じゃこれは」と驚いたそうです。しかし、そのユニークな発想が、この曲の魅力を形作る要素の一つになったと言えるでしょう。

収録曲

（全作曲：鈴木淳）

1. X+Y=LOVE [3:18]
作詞：白鳥朝詠／編曲：森岡賢一郎
2. 想い出なんてほしくない [3:26]
作詞：悠木圭子／編曲：小谷充

「X+Y=LOVE」は、そのキャッチーなメロディとユニークな歌詞が、当時多くの人々に愛されました。ちあきなおみの歌唱力と相まって、記憶に残る一曲として、今もなお多くのファンに支持されています。シングルに収録された「想い出なんてほしくない」もまた、彼女の表現力の高さを感じさせる楽曲です。

カバー

アイリーン・チャン（香港） - 中国語版でシングルを発売。

この楽曲は、香港の歌手アイリーン・チャンによって中国語版でカバーされるなど、海外でも人気を博しました。

関連事項

* 1970年の音楽

「X+Y=LOVE」は、1970年代の歌謡曲を代表する一曲として、音楽史にその名を刻んでいます。ちあきなおみのキャリアの中でも重要な作品であり、彼女の魅力を広く知らしめることになったと言えるでしょう。

もう一度検索