X-ファイル シーズン4

『X-ファイル』シーズン4

概要

『X-ファイル』シーズン4は、1996年10月4日から1997年5月18日にかけてFOXで放送された全24話からなるシリーズです。このシーズンでは、モルダーとスカリーが陰謀の核心に迫る中で、新たな情報提供者の登場やスカリーの癌の発覚など、物語が大きく展開します。

スタッフ

製作総指揮には、クリス・カーター、デヴィッド・グリーンウォルト、ハワード・ゴードン、R・W・グッドウィンらが名を連ねています。製作には、ジョセフ・パトリック・フィン、ロブ・ボウマン、ヴィンス・ギリガンなど、多くの才能が集結しました。音楽はマーク・スノウが担当しています。

キャスト

主要キャスト

フォックス・モルダー特別捜査官：デヴィッド・ドゥカヴニー
ダナ・スカリー特別捜査官：ジリアン・アンダーソン
ウォルター・スキナーFBI副長官：ミッチ・ピレッジ
シガレット・スモーキング・マン：ウィリアム・B・デイヴィス
アレックス・クライチェック：ニコラス・リー
ジョン・フィッツジェラルド・バイヤース：ブルース・ハーウッド
メルビン・フロヒキー：トム・ブレイドウッド
リチャード・ラングリー：ディーン・ハグランド
マリタ・コバルービアス：ローリー・ホールデン
ミスターX：スティーヴン・ウィリアムズ

主要ゲスト

レベッカ・トゥーラン、ディーン・エイルスワース、シーラ・ラーケン、パット・スキッパー、ブライアン・トンプソン、ロイ・シネス、ブレンダン・ベイサー、ドン・S・ウィリアムズ、ジョン・ムーア、ジョン・ネヴィル、モリス・パニッシュ、チャールズ・シオフィ、ジェリー・ハーディン、クリス・オーウェンズ、ジョン・フィン、スティーヴ・マカジ、グレッグ・マイケルズ、スコット・ベリス、ポール・マクレーン、ジョディ・フォスターなど、多くのゲストが出演しました。

シーズンの概要

シーズン3で陰謀の核心に迫ったモルダーとスカリーでしたが、その全貌は未だ掴めないままでした。シンジケートは、内部に裏切り者がいると疑心暗鬼になり、ミスターXが粛清されます。Xはモルダーに、新たな情報提供者としてマリタ・コバルービアスを紹介します。

モルダーはコバルービアスの協力を得て、ブラックオイルを追ってロシアのツングースカへ向かいますが、ロシアの組織に捕らえられ、ウイルスのワクチン実験の被験者にされてしまいます。一方、クライチェックは研究施設から逃亡中に左腕を切断されてしまいます。

シーズン中盤では、スカリーが癌に侵されていることが判明します。モルダーはスカリーの癌がエイリアンの実験によるものと考え、治療法を求めてシンジケートと取引しようとしますが、スキナーが代わりに取引をします。モルダーはエイリアンの凍死体の捜査中に命を狙われ、自決したように見せかけてペンタゴンに潜入し、スカリーの治療法を探ります。その頃、スカリーはFBI内部にシンジケートの内通者がいることを突き止めます。

製作

シーズン4は、物語の根幹である「ミソロジー」に大きな変化をもたらしました。ミスターXの退場と、新たな情報提供者マリタ・コバルービアスの登場は、その最たる例です。クリス・カーターは、コバルービアスを女性にした理由について、「モルダーとの間に恋愛感情を匂わせたかった」と語っています。

また、本シーズンではスカリーが末期癌に侵されるという衝撃的な展開が描かれます。この設定は、信仰、科学、医療といったテーマを掘り下げるきっかけとなりました。制作スタッフの中にはこの設定を安易だと批判する声もありましたが、フランク・スポットニッツは「シーズン3で癌に侵されたアブダクティーが登場したのだから、スカリーが癌に侵されるのは自然な流れだった」と述べています。

また、『宇宙の法則』の打ち切りを受けて、カーターはグレン・モーガンとジェームズ・ウォンに『X-ファイル』への復帰を依頼し、『宇宙の法則』のスタッフを起用しています。

評価

視聴率

シーズン4第1話「支配者」は2111万人が視聴し、シーズン3最終話の視聴者数を上回りました。第12話「腫瘍」はスーパーボウルの直後に放送されたこともあり、2910万人の視聴者を獲得し、シリーズ最高記録を更新しました。一方、シーズン最低は第15話と第16話で1656万人でした。シーズン全体を通して、1話あたり平均1920万人が視聴しました。

批評家からの評価

シーズン4は批評家から高く評価されましたが、以前のシーズンには劣るとの評も出ました。『コントラ・コスタ・タイムズ』は「イラつくような展開すらも面白いものになっている」と評し、『サクラメント・ビー』は本シーズンを「見るべき本物のテレビ番組」と称賛しました。『USAトゥデイ』は「シーズン4は最高のシーズンではないが、驚嘆するほど素晴らしい出来栄えだった」と述べています。一方で、『A.V.クラブ』は「ミソロジーの展開が陳腐だ」と批判しています。

受賞

シーズン4は第49回プライムタイム・エミー賞で12のノミネーションを獲得し、ジリアン・アンダーソンが主演女優賞、美術賞、音響賞の3部門を受賞しました。また、第54回ゴールデングローブ賞では作品賞、主演男優賞、主演女優賞の3部門を受賞しました。

エピソード一覧

（省略）

参考文献

Kessenich, Tom (2002). Examination: An Unauthorized Look at Seasons 6–9 of the X-Files. Trafford Publishing. ISBN 1-55369-812-6
Lowry, Brian (1996). Trust No One: The Official Guide to the X-Files. Harper Prism. ISBN 0-06-105353-8
Meisler, Andy (1998). I Want to Believe: The Official Guide to the X-Files Volume 3. Harper Prism. ISBN 0-06-105386-4
Meisler, Andy (1999). Resist or Serve: The Official Guide to The X-Files, Vol. 4. London: HarperCollins. ISBN 0-00-257133-1

出典

（省略）

外部リンク

* The X-Filesのエピソード一覧 - インターネット・ムービー・データベース（英語）

もう一度検索