X-MEN (1992年のアニメ)

X-MEN (アニメシリーズ)

『X-MEN』（X-MEN: The Animated Series、X-MEN:TASもしくはXTAS）は、マーベルコミックの同名作品を原作としたアメリカ制作のテレビアニメシリーズです。1992年から1997年までFox Kidsで放送され、日本でもテレビ東京やトゥーン・ディズニーで人気を博しました。

制作の舞台裏

1990年、マーガレット・ローシュがFoxチルドレン・ネットワークの社長に就任。彼女は以前関わった『X-MEN: Pryde of the X-Men』の経験から、本作の制作に尽力しました。サバン・エンターテイメントが下請けを担当しましたが、制作体制が整っていなかったため、子会社のグラーツ・エンターテイメントにエピソード制作を依頼。グラーツは脚本、キャラクターデザイン、絵コンテなどを担当し、声優はカナダのスタジオ、アニメーション制作は韓国のAKOMが担当しました。

しかし、制作は難航し、放送延期やAKOMとの契約解除などのトラブルが発生。プロデューサーはコスト削減や子供向けの内容への変更、玩具の導入といった品質管理の問題にも直面しました。それでも、番組は高視聴率を維持し、シーズン2へ更新。マーベル社の倒産により予算が削減される中、サバンが残りのエピソードの資金を提供し、全76話が制作されました。

日本での展開

日本では、1994年からテレビ東京で第1話から第43話までが放送されました。2005年からはトゥーン・ディズニーで全76話が放送されましたが、キャストは一新されました。テレビ東京での視聴率は7%前後を記録しています。2019年からはDisney+で配信が開始され、2024年3月にはリバイバル版『X-MEN '97』が配信される予定です。

主要キャラクター

チャールズ・フランシス・エグゼビア教授 / プロフェッサーX
X-MENのリーダーで、強力なテレパシー能力を持つ。
スコット・サマーズ / サイクロップス
目から強力な光線を放つ。
ジェームズ・ローガン・ハウレット / ウルヴァリン
アダマンチウムの爪を持つ。
ジーン・グレイ
テレパシーと念動力の使い手。
オロロ・マンロー / ストーム
天候を操る能力を持つ。
ガンビット
運動エネルギーを操る能力を持つ。
ローグ
触れた相手の能力を吸収する。
ビースト
驚異的な身体能力と知性を持つ。
ジュビリー
エネルギーを操る能力を持つ。

その他にも、ビショップ、ケーブル、ハボック、コロッサス、ジャガーノート、アイスマン、ナイトクローラー、クイックシルバー、バンシー、マグニートー、アポカリプス、ミスター・シニスターなど、多くの魅力的なキャラクターが登場します。

メディアミックス展開

本作は、コミック、テレビゲーム、フィギュアなど、様々なメディアで展開されています。

コミック
アメリカではアニメシリーズのスピンオフコミックが発売され、日本では小学館集英社プロダクションや竹書房から邦訳版が発売されました。
テレビゲーム
カプコンから発売された対戦型格闘ゲーム『エックス・メン チルドレン オブ ジ アトム』は、本作の声優がキャラクターボイスを担当し、後のMARVEL VS. CAPCOMシリーズに繋がりました。
フィギュア
アメリカのトイ・ビズ社からオリジナルフィギュアが発売され、日本ではタカラ（現：タカラトミー）が「Xパワーシリーズ」として輸入販売しました。

映画との関連

2000年に公開された映画『X-MEN』は、本作がきっかけで作られたと言われています。映画の成功を受けて、続編やスピンオフ作品が次々と制作されました。2022年には、マーベル・シネマティック・ユニバースの映画『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』で、プロフェッサーXが本作のテーマソングと共に登場し、ファンを熱狂させました。

リバイバル作品『X-MEN '97』

2024年3月、Disney+で『X-MEN '97』の配信が開始されました。本作の直接的な続編であり、プロフェッサーX暗殺後の新たな物語が描かれます。一部声優は変更となりますが、オリジナルキャストも続投し、制作はマーベル・アニメーションが担当します。

『X-MEN』は、時代を超えて愛される不朽の名作です。アニメシリーズを始め、様々なメディアで展開される『X-MEN』の世界を、ぜひお楽しみください。

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