X-MEN VS. STREET FIGHTER

エックスメン VS. ストリートファイター

『エックスメン VS. ストリートファイター』は、1996年9月25日にカプコンからアーケードゲームとして発売された2D対戦格闘ゲームです。マーベル・コミックの『X-MEN』とカプコンの『ストリートファイター』シリーズという、人気作品同士のクロスオーバー作品であり、多くのファンを魅了しました。

概要

本作は、X-MENとストリートファイターのキャラクターがタッグを組んで戦うという、革新的なゲームシステムを導入しました。キャラクターは2人1組でチームを組み、試合中に交代しながら戦います。このタッグバトルシステムは、以降のVS.シリーズに引き継がれ、シリーズの大きな特徴となりました。

X-MEN側からは、ガンビット、ローグ、セイバートゥースが初参戦。ストリートファイター側からは、キャミィが『スーパーストリートファイターII X』以来の参戦を果たしました。

ゲームシステム

本作の最大の特徴は、タッグバトルシステムです。プレイヤーは2人のキャラクターを選択し、試合中に交代しながら戦います。交代方法は以下の通りです。

ヴァリアブルアタック: 操作キャラクターが画面端に消え、パートナーが攻撃しながら乱入する。
ヴァリアブルカウンター: ガード中に交代し、相手の攻撃を中断して反撃する（ゲージ消費）。
ヴァリアブルコンビネーション: 2人同時にハイパーコンボを放つ（ゲージ消費）。

また、体力ゲージには「ヴァイタルソース」というシステムがあり、ダメージを受けた際に残る赤いゲージは、控えに回っている間に徐々に回復します。しかし、交代時に赤いゲージが残っている場合は、その分がダメージとして確定します。

防御面では、「アドバンシングガード」というシステムがあり、防御中にパンチボタン3つ同時押しで相手を押し返すことができます。

家庭用移植版

本作は、セガサターンとPlayStationにも移植されました。

セガサターン版は、4M拡張RAMを使用することで、アーケード版に近いクオリティでプレイすることができました。キャラクターのカラー追加や、同キャラクター同士のタッグが可能になるなどのアレンジも加えられています。

PlayStation版は、ハードの性能上の制約から、交代制の廃止やラウンド制への変更、ハイパーキャンセルなどのアレンジが加えられています。また、リカバリーゲージシステムが導入され、一定時間ダメージを受けずにいると体力が回復するようになりました。

ただし、隠しコマンドを使用することで、アーケード版と同じシステムでプレイすることも可能です。

ゲーム解説

本作は、ベクトル理論によるダイナミックなキャラクターの動きや、ダッシュやスーパージャンプによる高い自由度が特徴です。ストリートファイターのキャラクターも空中での飛び道具が使用可能になるなど、従来のシリーズから大幅にパワーアップしています。

超必殺技である「ハイパーコンボ」は、派手な演出と高い威力を誇り、キャラクターのカットイン演出も本作で初めて導入されました。この演出は、以降のVS.シリーズや他の対戦格闘ゲームにも影響を与えました。

前作『MARVEL SUPER HEROES』から引き継がれたエリアルレイヴも健在で、エリアル開始技のヒット確認を容易にする「エリアルヒットマーク」が追加されました。

登場キャラクター

X-MEN

サイクロップス
ストーム
ウルヴァリン
ガンビット
ローグ
セイバートゥース
ジャガーノート
マグニートー

ストリートファイター

リュウ
ケン
春麗
ナッシュ
ダルシム
ザンギエフ
キャミィ
ベガ
豪鬼

ボスキャラクター

アポカリプス

その他

本作の開発は、カプコンとマーベルの契約時に、マーベル側の要望を受けて、クロスオーバー企画が提案されたことがきっかけとなっています。

多くのキャラクターが永久コンボを持っていましたが、ゲーム自体は人気を博し、ゲームセンターで高いインカムを記録しました。家庭用移植版では、一部の連続技が修正されています。

関連項目

カプコン
マーベル・コミック
VS.シリーズ

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